紀平選手はパワーメイク! フィギュアスケート女子選手の氷上メイク2020を特別解説
日本人選手から世界のシニア、ジュニアまで盛りだくさん!
フィギュアスケートのシーズン真っ只中。華麗な演技とともに目に留まるのが、氷上での華やかなメイクアップ。そこで約10年にわたり、100人以上のフィギュアスケーターのメイクを手がけてきた「コーセー」美容開発部 メイクアップアーティストの石井 勲さんが、日本人選手のメイクを特別に解説。後半では外国人選手の氷上メイクも一挙お届け!
氷上メイクには、トレンドがそこかしこに!
氷上メイクは、世界観をより高めるための表現のひとつと言う石井さん。「メイクを施す際には、選手に衣装、曲、演じるイメージを必ず聞いています。すべてのバランスがとれていることが大切です」と語る一方で、決して“舞台メイク”のような特別のものではないとも…。「氷上メイクにもトレンドが反映されます。ここ数年はナチュラルメイクが主流でしたが、最近は目元、または口元にフォーカスしたメイクがトレンドになっています」。
2020年の氷上メイクの見どころについては、「カッパーローズやニュアンスレッドなど、レッドリップに代わる色がたくさん出てくるところです」と石井さん。デイリーメイクのお手本にもなる、日本の女子選手6人のメイクを、石井さんがスペシャル解説!
紀平梨花選手は『ライオンキング』のパワーメイク
「オールジャパン メダリスト・オン・アイス 2019」より。「『ライオンキング』がテーマだったので、大地の力強さを表現しました。目元は、数色のブラウンとゴールドのアイシャドウでグラデーションをつくりながら、リキッドのアイラインをかなり太めに入れました。また、目元に強さを出すために、下まぶたにも黒目の中央から目尻に向かってリキッドラインを繊細に描き、目尻を囲むように上下のラインをつなげました」
紀平選手のキーアイテム
アイシャドウとリキッドライナー、大地を照らす太陽色のリップがポイントに。
Eyes
ヴィセ リシェ ジェミィリッチ アイズ BE-8 ¥1,200(編集部調べ)
ヴィセ アヴァン シングルアイカラー 017、028 各¥800(編集部調べ)
ファシオ パワフルステイ スリム リキッドライナー BK001 ¥1,200
Lips
ヴィセ アヴァン リップスティック 006 ¥1,600(編集部調べ)
問い合わせ先/
コーセー(ヴィセ) tel. 0120-526-311 https://www.visee.jp
コーセーコスメニエンス(ファシオ) tel. 0120-763-328 https://www.fasio.jp
宮原知子選手はマチュアなローズメイク
「オールジャパン メダリスト・オン・アイス 2019」より。「衣装は黒で、曲は落ち着いたピアノの曲というクラシックなイメージだったので、メイクは大人っぽいバーガンディやローズをチョイスしました。上まぶたと下まぶたの目尻1/3にリキッドのラインを繊細に入れ、ラインが乾く前にブラシでぼかすことで目尻にポイントを置き、大人っぽい深みのある目もとを表現しました」
宮原選手のキーアイテム
特に深みのあるローズ色のリップをチェック。
Eyes
ヴィセ アヴァン シングルアイカラー 013、026、028 各¥800(編集部調べ)
アイライナーは紀平選手と同じ。
Lips
ヴィセ アヴァン リップスティック 014 ¥1,600(編集部調べ)
問い合わせ先/
コーセー(ヴィセ) tel. 0120-526-311 https://www.visee.jp
川畑和愛選手は柔和なニュートラルメイク
「オールジャパン メダリスト・オン・アイス 2019」より。「『ラ・ラ・ランド』の曲で衣装がイエローだったので、優しさと元気のある女性をイメージしました。川畑選手の丸みのある魅力的な目元を生かすために、全体的にニュートラルなカラーで仕上げ、あえてアイラインを使用しませんでした。一方で、口元はリップラインをきちんと取り、上品さとメリハリを加えています」
吉田陽菜選手はキリッとしたジャスミンメイク
「オールジャパン メダリスト・オン・アイス 2019」より。「『アラジン』のヒロイン、ジャスミンがテーマだったので、エキゾチックなイメージです。女性らしい曲線のアイラインに、口元は青みレッドのリップをセレクト。ジャスミンの意志の強さを表現しました」
山下真瑚選手は大人かわいいピンクメイク
「2019 NHK杯 国際フィギュアスケート競技大会」より。「パステルピンクの衣装だったので、かわいらしいピンクやコーラルカラーのアイメイクに。口元は、山下選手の希望もありブラウンのリップをチョイス。かわいらしさの中に大人っぽさをプラスしました」
三浦璃来選手は強さと気品のあるセンシュアルメイク
「2019 NHK杯 国際フィギュアスケート競技大会」より。「濃紺の衣装にあわせて大人っぽいメイクにしました。目元はゴールドとネイビーでグラデーションをつくり、リップはダークプラム色に。ボリュームたっぷりのマスカラで仕上げています。宮原選手と同様に下まぶたにリキッドラインを入れ、深いまなざしを表現しました」
アンナ・シェルバコワ
ここからは、外国人選手のメイクを一挙、お届け!
まずは、今シーズン表彰台を座巻しているロシアの15歳、アンナ・シェルバコワ。タイトなヘアとヌーディなリップで、ティーンらしいクリーンな印象。スモーキーアイで深く大人っぽいまなざしを演出している。
アリョーナ・コストルナヤ
今シーズン、金メダリストの常連で、圧倒的な強さを誇るアリョーナ・コストルナヤ。衣装のデコレーションと同じレッドのリップで、パーフェクトなリップラインを取りながら、ふっくらと描いているのがポイント。メイクの抜群の安定感は、演技にも通じる!?
アンバー・グレン
アメリカのアンバー・グレン。フロントをねじりながらまとめたポニーテールは、タイトかつウエットに。口元は、衣装と同じモーブカラーのリップをチョイスして、クールな大人のポニールックが完成。
マリア・ベル
黒のミニマムな衣装をまとった、アメリカのマリア・ベル。ヘアもミニマム、目もともモノトーンでまとめ、ローズリップで華やかさをプラスした。
アリーナ・ザギトワ
持ち前のしなやかさ抜群のポーズを決めているアリーナ・ザギトワ。レースの衣装と深紅のリップで、マチュアな魅力が開花。スモーキーアイで奥行きのある目元を演出して。
アレクサンドラ・ステパノワ
ロシアのアイスダンスの選手、アレクサンドラ・ステパノワ。腰まであるロングヘアは、上半分をタイトに、下は無造作にまとめてローポニーに。ボリュームたっぷりのアイラッシュをつけて、丸みのあるドールアイに仕上げているのが、大人かわいさを演出しているポイント。ヌードリップで口元はマイナスを。
ユ・ヨン
2019年中国杯でキャッチした、韓国のユ・ヨン。上下まぶたをレッドの太めのラインで囲み、まつ毛はボリュームをたっぷりと。口元は、目元と同じ色のリップをセレクトして、リンクさせているのがポイント。レッドメイクの参考にしてみては。
クリスティーナ・イサエフ
ドイツの選手、クリスティーナ・イサエフ。目元は、色を感じさせないラインメイクでまとめ、均整のとれた美貌を際立たせている。フロントにあしらった、マルチづかいのヘアピンで華やかさアップ。
エフゲニア・メドベージェワ
ティーンが優勢の中、どこか貫禄を感じさせる20歳のエフゲニア・メドベージェワ。ぬくもりのあるブラウン系のリップが、落ち着いた中にも表情をやわらげている。
ヴィクトリヤ・シニツィナ
ロシアのアイスダンスの選手、ヴィクトリヤ・シニツィナ。アイラインとアイラッシュでパーフェクトな目力を携えた一方、リップをヌードカラーでマイナスしているのがお見事。ラフにまとめたハーフアップでフェミニニティを演出して。
パイパー・ギレス
カナダのアイスダンスの選手で、2019年スケートカナダの覇者。タキシードのモチーフの衣装にあわせ、ショートヘアをタイトにコーミングし、ハンサムに決めている。目尻を跳ね上げた赤のアイラインが、絶妙なスパイスに。