前編:少女たちを食い物にしたギレーヌ・マクスウェル&ジェフリー・エプスタインをめぐる怪しい人々【ピーチズのOM(F)G!】
ペドファイル(幼児性的虐待者)の世界的シンジゲートを作ったジェフリー・エプスタインとパートナー、ギレーヌ・マクスウェルの疑わしき関係者は大物ばかり!
児童買春で有罪となり、ペドファイル(幼児性的虐待者)の世界的シンジゲートを作った謎の実業家ジェフリー・エプスタイン。そして彼がニューヨーク州の拘置所で謎の死を遂げた後、売春を斡旋していたとされ逮捕されたパートナー、ギレーヌ(ギレイン)・マックスウェル。ふたりの周囲には大統領から英国王室メンバーまで世界的大物だらけ! 現在も裁判・調査の行方に注目が集まっている。そこで、怪しい関係者を前後編の2回に渡って総ざらいする。
●アンドリュー王子(顧客?)
未成年への性的暴行容疑で逮捕され、勾留中に自殺したとされるジェフリー・エプスタインの友人だったのがイギリスのアンドリュー王子。金銭的援助も受けていたし、彼の性奴隷の一人だったヴァージニア・ロバーツ・ジュフレーさんから性的関係を持ったと名指しされている。ヴァージニアが証拠として公表した写真の撮影場所が高級住宅地ベルグレイヴィアにあるギレインの自宅! 王子はギレインが大学生だった頃からの友人で、エプスタインを王子に紹介したのが彼女。公には1999年に紹介されたことになっているが、王子の元秘書アラステア・ワトソンによると、実際は90年代前半から交友が始まっていたそう。疑惑を打ち消そうとしたインタビューでアメリカの検察に協力すると言いながらも協力を拒否し、トランプ政権に捜査介入させようとしていることも明らかになっていて、未成年と性交渉に及んだ疑惑は増すばかり。
アンドリュー王子(Prince Andrew, Duke of York)
●アラン・ダーショウィッツ(弁護士/顧客?)
ヴァージニアさんから性的関係を持ったと告発されたもう一人がアラン・ダーショウィッツ。ジェフリー・エプスタインの犯罪を暴くNETFLIXのドキュメンタリー『Filthy Rich』に登場し、ヴァージニア・ジュフリーさんの告発を真っ向否定した有名弁護士だ。超名門ハーバード大学法学部の教授である一方で、トランプ大統領の弁護も手がけるなど、金持ちのお抱え弁護士という側面も持っている。エプスタインの弁護チームのアドバイザー的存在で、後に違法と発覚した2008年の司法取引(未成年の買春容疑を認めて、出入り自由な金持ち用の刑務所で過ごす代わり、同じ容疑で追訴しないと検察側が確約)。を成功させるために暗躍。被害者を「嘘つきの売春婦」と呼ぶ彼は、マイアミのTV局インタビューでエプスタイン宅でマッサージを受けたことがあると認めたが、「マッサージ師は大人の女性だったし、パンツは脱がなかった」と主張。
アラン・ダーショウィッツ(Alan Morton Dershowitz)
●ウィリアム・バー(司法長官/弁護チームと同じ弁護士事務所のメンバー)
エプスタインの未成年買春容疑を大甘な司法取引で無かったも同然にした凄腕の弁護チームを結成した弁護士事務所の一員で、なかでもエプスタインと密接な関係にあったと思われるのが、トランプ大統領の茶坊主ことウィリアム・バー司法長官。バーの父親は、大学中退者と知りながらエプスタインを数学と体育の教師として雇用したダルトン・スクールの校長。彼はニューヨークの成金の子供たちの勧誘に熱心すぎて学校の理事会と対立し、辞職。彼がルールを無視して雇ったエプスタインは、教え子の父親にスカウトされて金融業界へ転身し材を成したわけで、全ては司法長官の父親が原点? トランプ親分の友人だったエプスタイン死亡を受けて「刑務所システムを全面的に見直す」と発言した司法長官だけど、真剣に見直しているかは不明。
ウィリアム・バー(William Barr)
●ウディ・アレン(秘密の親友?)
「ニューヨーク・タイムズ」紙にエプスタインのインタビュー記事を寄稿したライター、ジェイムズ・B・スチュワート氏によると、エプスタインの親しい友人の一人がウディ・アレン。エプスタインがニューヨークの邸宅で開くディナー・パーティーにも度々招かれていたという。実際、エプスタイン邸内の、招待客の目に付く場所に2ショットの写真が飾ってあったそう。司法取引の結果、留置されたことで社交界では“ペルソナ・ノン・グラータ(好ましからぬ人物)となったエプスタインだが、その前科故に秘密を抱えた人々から受け入れられることに!? #MeTooムーブメントでハリウッドから干されたアレンも「未成年との性行為を犯罪とみなす社会はおかしい」と主張するエプスタインとは腹を割って話すことができたのかも。
ウディ・アレン(Woody Allen)
●トーマス・プリツカー(ホテル王ハイアットグループ・顧客?)
2019年のエプスタインが逮捕直後に明らかになった手帳には数多くの財界人や政治家、ショービズ界の大物の名前と連絡先が記載されていて、なかでも世間が驚いたのが、ホテル王トーマス・プリツカーと又従兄弟ニコラスの名前。アメリカ有数の富豪であり、篤志家としても知られている彼がエプスタインの顧客だった容疑が浮上! 検察側の調べに対しプリツカー氏たちは、性奴隷と称される未成年女性と性交渉を持った容疑は完全否定しているが、リーマンショック後の経済不況時にエプスタインと何らかの接点があったのは間違いない。多数の著名人を輩出するプリツカー家の経歴に泥を塗る形となった。
トーマス・プリツカー(Thomas Pritzker)
●ドナルド・トランプ(元顧客?)
ギレーヌの逮捕を知った直後、「彼女の幸運を祈っている」と発言し、顰蹙を買った現職大統領。エプスタインが逮捕された時は「彼とは袂をわかった。15年以上も話してない」と明かなウソをついたのとは対照的だった。ニューヨークのパーティ・シーンで何度も顔を合わせるうちに親しくなったエプスタインとトランプだが、急接近したのはギレインと恋人エプスタインがマイアミに本拠地を移してから。エプスタインが未成年の少女を性奴隷として抱え始めたのと同じ時期で、告発者のヴァージニアさんはトランプ経営のホテルでバイトをしていたときにギレーヌに勧誘され、性奴隷に! トランプにとってラッキーだったのは、彼が未成年には興味がなかったこと。とはいえ、エプスタインはトランプにメラニアを紹介したと主張していて、大統領も彼の女衒活動の恩恵を受けた? 美しい女性とお金、名声が大好物という共通点が二人の友情を深めたのは間違いなさそう。
ドナルド・トランプ(Donald Trump)
●ナディア・マルチンコ(犠牲者→部下?)
アンドリュー王子やクリントン元大統領たちをカリブ海に浮かぶエプスタイン所有の孤島に運んでいたのが、女性パイロットのナディア・マルチンコ。モデルからパイロットに転身し、航空サービスの会社を経営するなかなかのやり手だ。会社のホームページには華やかなナディアが操縦する映像もアップされている。転身の経緯は明かになっていないが、エプスタインの資金援助を受けてマイアミのパイロット養成学校で免許を取得したという説が濃厚。そしてパイロット免許を取得した彼女はエプスタインの自家用機(通称ロリータ・エクスプレス)のパイロットとして働くようになると同時に、エプスタイン&ギレーヌのセックス・シンジケートの闇に吸い込まれていった。被害者の告白によると、未成年少女への性的暴行にナディアが加担することもあったし、エプスタインは「15歳の時にユーゴスラビアにいる父親から買った性奴隷だ」とナディアのことを紹介したとか(実際は旧チェコスロバキアの生まれで、人身売買については父親が否定)。ナディアを犠牲者の一人と見る人も多く、彼女の証言が待たれるところ。
ナディア・マルチンコ(Nadia Marcinko)
●レスリー・グロフ(犠牲者→共犯者?)
ギレーヌと同じく可愛い少女を彼の性奴隷にすべくスカウトしていたリクルーター3人組の一人。エプスタインのアシスタントとしてビジネス面のスケジュール管理を担当していただけでなく、少女たちとエプスタインのSEXスケジュールや未成年少女の体調や住居の管理も担っていた。過去のインタビューでエプスタインはレスリーともう一人のアシスタントのことを「僕の脳の延長だし、僕にはない感性を持っている」とべた褒め。特にレスリーは特別で、年間200万ドルの給与を支払っていたとか。妊娠を機に退職を願い出た彼女に運転手付きベンツをプレゼント。さらに出産後は専属ナニーを雇い、アシスタント業を続行させている。2008年の裁判の際も“共謀者の可能性が高い”とみなされていたレスリーを、エプスタインやギレーヌの暗い秘密を握っている人間としてFBIが注視しているのも無理はない。
レスリー・グロフ(Lesley Groff)
●ジャン=リュック・ブリューネル(共犯者?)
エプスタインの友人で、モデル事務所カリン・モデルズとMC2のオーナー。2003年に設立されたMC2そのものがエプスタインが資金提供していて、「世界で活躍する有名モデルにしてあげる」という甘言で世界中の美少女を勧誘するための隠れ蓑の一つだった可能性大! ギレーヌの逮捕後に公になった裁判期録によると、ブリューネルが「ギグ(仕事)」と称して、未成年少女をエプスタイン宅に派遣していたのは事実。エプスタイン宅の電話に「16歳のロシア娘が今から向かう」「18歳の娘は君が気に入ったと言っていたよ」などのブリューネルからの留守電メッセージも記録されていて、検察に訴追される可能性大。80年代後半から所属モデルにセクハラを繰り返していて、フランス国内では未成年モデルから性的暴行容疑で訴えられていて、警察が調査中。
●ジャン=リュック・ブリューネル(Jean-Luc Brunel)