今回と次回は、世界と日本の若年女性について考えていきたいと思います。
世界的には、将来への危機感が強く社会性意識が強いZ世代(1990年代中後半~2010年生まれ)は、ブランドの選び方もソーシャルグッドなものを好み、政治に関しても社会主義的政党への支持が増えていると言われています。また自ら発信し世の中を変えていこうというアクティビストの側面もよく語られます。その体現者がまさにグレタ・トゥンベリさん(写真)であると言えるでしょう。
かつては、ティーンエイジャーは社会に出る時に備えて勉強をする存在でしたが、今や若者であってもネットで発言したり起業したりすることができる時代になり、学習期・仕事期・退職後といった3段階にクリアに分かれていた人生のステップはなくなりつつあります。
デジタルネイティブ世代ともいわれるZ世代は、「学生だから」「まずは勉強」と受け身や先送りではなく、世界を変えていくために今この瞬間に活動したり社会的に意味のある起業をしたりしているのです。
ところが、私たちがマーケティングの調査の仕事など出会う日本の若年女性たちは、政治的・社会的な活動にはあまり興味がなく、どちらかというとこぢんまりとしたコクーンの中での幸せを求めるといった傾向があります。