初代からメラニア・トランプまで!歴代ファーストレディの髪型ヒストリー
政治に熱心なヒラリー、おしゃれ大好きなメラニアなど、キャラクターもチェック!
いよいよ米大統領選挙2020の投票日までカウントダウン! そこで初代大統領ジョージ・ワシントンの妻から最も偉大と称されるエイブラハム・リンカーンの妻、アイコニックなジャクリーン・ケネディ・オナシス、現在のメラニア・トランプまで、主な大統領のファーストレディたちのヘアスタイルを一挙、プレイバック。
マーサ・ワシントン
初代大統領、ジョージ・ワシントンの妻マーサ。生まれたときから裕福な暮らしを送り、家庭的な性格のマーサは、アメリカ独立戦争では、負傷した兵士を懸命に看護するなど、大陸軍の総司令官として戦っていた夫を影で支えたという。
1789年、夫が初代大統領に選ばれたときには強く反対したものの、2期にわたる任期の間は、つつましやかに務めを果たした。ドレスハットから端正にコーミングされたヘアをのぞかせ、丸顔の上品な顔立ちを見せている。
アビゲイル・アダムズ
第2代大統領、ジョン・アダムズの妻アビゲイル。ジョンと出会った17歳当時、すでに思想的に共鳴したという彼女。結婚後はジョンと政治について対等に議論したほど、政治的センスにもたけていた模様。
ファーストレディになってからはその才覚が花開いたほか、その後、第6代大統領になった息子のジョン・クィンシー・アダムズにも引き継がれた様子。大きなリボンがあしらわれたドレスハットからは、カールヘアと理知的な顔をのぞかせている。
マーサ・ワシントン・ジェファーソン
第3代大統領、トーマス・ジェファーソンの妻が大統領就任前に亡くなったため、長女であるマーサがファーストレディを務めた。アメリカ独立宣言の主な執筆者である父のもと育った彼女は、ペンシルベニアとパリで教育を受けた後、28歳にして若きファーストレディに。
2期8年の間は大統領公邸で社交行事のホステス役や、家政の管理者として尽力した。トップをふんわりとさせて高さを出し、ロングヘアを強くカールさせたアレンジは、当時の豪華なドレスにも負けないインパクトを生み出している。
メアリー・トッド・リンカーン
第16代大統領、エイブラハム・リンカーンの妻メアリー。社交的でありながら経済観念が乏しく、嫉妬深い一面もあったといわれる彼女。歴代大統領のなかで最も偉大な1人と称される夫とは対照的な側面が語られがちだ。
エイブラハムが大統領就任後、ホワイトハウスに引っ越した際に描かれた肖像画では、彼に合わせてスリークにまとめたアップヘアを披露。ボリュームたっぷりのゴージャスヘアが多いファーストレディのなかで、最もミニマムなスタイルを見せている。
イーディス・ルーズベルト
第26代大統領、セオドア・ルーズベルトの妻イーディス。前妻を亡くした後、ひとり農場で暮らしていたセオドアと結婚。2人が結婚後、セオドアはニューヨーク州知事、アメリカ合衆国副大統領…と順調に出世し、1901年についに42歳という史上最年少で第26代大統領に就任。1906年にはノーベル平和賞も受賞するなど、彼女が幸運の女神と言えるかも。
ファーストレディ時代のイーディスが披露したのは、フロントを高く、三角に膨らませたアップヘア。女性らしい繊細さと夫を支える凛々しさが表れている。
エレノア・ルーズベルト
第26代大統領セオドア・ルーズベルトの姪であり、第32代大統領フランクリン・ルーズベルトの妻となったエレノア。2人は5男1女をもうけるものの、W不倫を繰り返し、エレノアはさらに同性愛もささやかれていたほど、恋多き女性だった模様。
またリベラル派として知られる彼女。ファーストレディ時代は政策面でも夫を支え、女性やマイノリティに関する進歩的政策は、ほとんどが彼女の発案といわれたほど。1932年、フランクリンが大統領に就任する前年に撮影されたポートレートでは、ナチュラルなウェーブがかかったショートヘアで、貫禄たっぷりの夫と対等な存在感を放っているのがあっぱれ!
ベス・トルーマン
第33代大統領、ハリー・S・トルーマンの妻ベス。2人はエレメンタリースクールからの幼馴染で、ハリーの一目ぼれだったとか。1919年、34歳のときについに2人は結婚、一人娘を育て上げた後、1945年にファーストレディに。
たった一度の記者会見では、答えのほとんどでノーコメントを貫き、プライベートを大切にしていた様子。強めのカールヘアがトレードマークだったベス。そのふんわりとしたスタイルに、やさしい妻であり母であるムードを醸し出している。
マミー・アイゼンハワー
第34代大統領、ドワイト・D・アイゼンハワーの妻マミー。国内のみならずグローバルに転属を重ねた軍人のドワイトとともに、マミーも国際感覚を身に着けた様子で、女優のような先端ファッションとヘアスタイルを多数披露。
ファーストレディ時代には、センスと貫禄ある立ち居振る舞いで、多くの外国の首脳をもてなしたといわれる。写真の大統領就任パーティが開かれた1953年当時は、オードリー・ヘプバーンの全盛期。ショートバングス×カールショートヘアでトレンドを押さえ、華麗に装っている。
ジャクリーン・ケネディ・オナシス
第35代大統領、ジョン・F・ケネディの妻ジャクリーンは、“ジャッキー”の愛称で抜群の人気を誇った。ホワイトハウスのインテリアを劇的におしゃれに変え、甘美でエレガントなルックで魅了した彼女は、今も色あせないファッションアイコン。
1961年、ホワイトハウスで見せたのは、顔に沿って丸くカットされたショートヘア。根本から立ち上げてボリュームたっぷりにアレンジし、さすが、華やかにフィニッシュさせている。
パット・ニクソン
第37代大統領、リチャード・ニクソンの妻パット。ファーストレディ時代のパットは、ジャクリーンのようにホワイトハウスのインテリアに凝り、600を超える絵画や家具を持ち込んだといわれている。さらにオペラからブルーグラスまでさまざまなエンタメをホワイトハウスで開催。カーペンターズが招かれたこともあったとか。
写真は、当時のトレンド、ふんわり高く盛り上げたカールヘアで、アメリカン・リアリズムの代表画家、アンドリュー・ワイエスをお出迎え。
ベティ・フォード
第38代大統領、ジェラルド・R・フォードの妻ベティ。11歳からモデルをしたりダンスを教えて、華々しく活躍。1974年にファーストレディになると、マリファナの使用に肯定的な意見を述べるなど革新的な発言もあり、夫をはらはらさせた。けれど支持率は75%に及んだという。
フェイスまわりをバックに流し、すっきりとさせたヘアスタイルが多かったベティ。フォード大統領就任の宣誓式のときは、サイドにカールを効かせて、フェミニニティをトッピング。
ロザリン・カーター
第39代大統領、ジミー・カーターの妻ロザリン。18歳で結婚し、長らくジミーに寄り添った彼女。1977年にファーストレディになったときには夫にアドバイスをしたり、閣僚会議に参加したほど、政治にも熱心だったそう。ボランティア活動の数々を称えられたことも。
1979年に撮影されたポートレートでは、当時のトレンドセッターであった女優のファラ・フォーセット風外巻きで毛先を流し、ショートヘアをライトに見せている。
ナンシー・レーガン
第40代大統領、ロナルド・レーガンの妻ナンシー。ハリウッド女優として11作品に出演した経歴を持つ彼女は、女優として活動する真っ只中に結婚。ファーストレディ時代は、高級品のコレクターとして批判を浴びがちだったけれど、ファッションは控えめ。当時の多くの女性たちのお手本になったといわれている。
ロナルドが大統領就任後、ラブラブぶりを披露したポートレートでは、髪の色をダークブロンドに整えて登場。毛先を緩くカールさせたつや髪が、品格たっぷりに見せている。
バーバラ・ブッシュ
第41代大統領、ジョージ・H・W・ブッシュの妻バーバラ。19歳のときに結婚し、後の第43代大統領のジョージ・W・ブッシュをはじめ6人の子どもを育てた。ファーストレディ時代は、多くのホームレスや移民を援助するなど、慈善活動に熱心で、礼儀正しいことで知られていた彼女。就任式後の晩餐会では29ドルの靴を履いていたという親近感あふれるエピソードも。
20代のときに娘を亡くしたショックで白髪に…。ボリュームたっぷりのホワイトヘアが、彼女の親しみやすさやゴッドマザーぶりを力強く物語っているよう。
ヒラリー・クリントン
第42代大統領、ビル・クリントンの妻ヒラリー。2016年の大統領選でトランプと争ったことが記憶に新しい彼女。ファーストレディ時代、夫のビルはヒラリーに全幅の信頼を置いていて、アドバイスを求めたり、いっしょに閣議にも出席していたとか。のちのオバマ政権では国務長官も務めたほど、政治家としての才覚に恵まれた。
ヘアスタイルは、サイドに分け目をつくり、フロントを立ち上げた“ワーキングウーマン”らしい知的ヘアが定番。フロントの高さにアレンジを加えつつも、このスタイルを長くキープしている様子。
ローラ・ブッシュ
第43代大統領、ジョージ・W・ブッシュの妻ローラ。もともとは、夫を影で支える古風な女性といわれていたけれど、2001年にファーストレディになってからは、単独でアフガニスタンを訪問するなど、第三世界での女性の権利向上の支援を行い、凛とした姿を見せた。
大統領就任式で披露したのは、ショートのブラウンヘアを立体的に立ち上げ、バックにナチュラルに流したスタイル。彼女のソフトで可憐な魅力を引き立てている。
ミシェル・オバマ
アフリカ系有色人種として米国史上初の大統領に就任したバラク・オバマ(第44代)の妻ミシェル。ハーバード大学の法科大学院を卒業した弁護士でもあり、スピーチが上手くカリスマ性もあり、現在もロールモデルとして絶大な人気を誇る。ファーストレディ時代は、政策や外交課題に口は出さず、女子教育や食育などに限定した活動をしていたそう。
また、オスカー・デ・ラ・レンタやジェイソン・ウーなど積極的にアメリカブランドの服を着ることで知られ、たびたびファッションでも注目を集めた。髪型は、知的なボブヘアがお気に入りの様子。前髪をオールバックにしたり、ナチュラルに下ろしたりするなど、フェイスまわりの立ち上げ方で、アレンジを加えている。
メラニア・トランプ
第45代大統領、ドナルド・トランプの妻メラニア。さすが元モデル、現在50歳とは思えないほど抜群のスタイルで、クチュールブランドのファッションとハイヒールを華麗に着こなす。ヘアスタイルは、シャグカットにしたロングヘアに、ナチュラルなウェーブを効かせて毛先を遊ばせ、常に風が吹いているかのような“なびかせヘア”が定番。センターで分けてサイドに流した長い前髪で、クールなイメージをプロデュースしている。
第46代ファーストレディはメラニアが続投になるのか、それとも有力といわれるジョー・バイデンの妻ジル・バイデンが脚光を浴びるのか、次期ファーストレディの美貌もぜひ、ウォッチしていきたい。