エリザベス女王やダイアナ元妃、キャサリン妃やメーガン妃は、ただクラシカルなファッションに身を包んでいるだけだと思っていない? 実は彼女たちのファッションには、一目見ただけでは分からない隠されたメッセージがあるよう。ロイヤルたちのドレスに隠されたメッセージや、アクセサリーについての秘密をご紹介。
ウォリス・シンプソン夫人のウエディングドレス
2度の離婚を経験したウォリスと結婚するため、英国王エドワード8世は王族を退き、ふたりは1937年に結婚。
結婚式では、ウォリスはペールブルーのシルクの印象的な青いドレスを着用した。その青はウォリスの目にマッチするように染められており、「ウォリスブルー」と名付けられた。
セーラ・ファーガソンのドレスとベール
『ロサンゼルス・タイムズ』によると、セーラのドレスには大きな意味があったとのこと。
ドレスの腕のあたりには、セーラの家紋である蜂とアザミがビーズで刺繍され、ベールにはアンドリュー王子の海軍でのポジションを象徴する錨と波、そしてふたりのイニシャルが刺繍されていた。
また、ドレスの生地はダイアナ元妃が選んだタフタではなく、サテンをチョイス。ダイアナ元妃のボリュームのあるドレスは馬車には大きすぎて、移動する際にシワになったのを知っていて、あえて違う生地を選んだのだそう。
セーラ・ファーガソンの花冠
セーラが花冠をかぶり、父親と腕を組みバージンロードを歩いたのは1986年。
結婚宣誓書にサインするとセーラはその花冠を脱ぎ、結婚式のため女王からプレゼントされた見事なティアラをお披露目。その一部始終の動作は、セーラのロイヤルファミリーへの公式な仲間入りを表す象徴的なシーンとなった。
ダイアナ元妃の家宝のティアラ
ダイアナ元妃の実家であるスペンサー家は、1981年の結婚式にダイアナ元妃が身に着けたティアラのような象徴的なジュエリーを、いくつか所有している。
『ピープル』誌によると、そのティアラはもともとダイアナ元妃の祖母が1919年にもらったもので、30年代にいくつかのピースが付け加えられたそう。義理の姉妹を含むダイアナ元妃の姉妹たちが、それぞれの結婚式でこのティアラをかぶったそう。結婚式の日に、代々受け継がれる家宝を身に着けることが、一家の伝統になっている。
ダイアナ元妃のリベンジドレス
チャールズ皇太子が自らの不倫についてTVのインタビューで認めたある日、「クリスティーナ・スタンボリアン」の黒いドレスに身を包み登場したダイアナ元妃。そのドレスは後に、リベンジドレスとして広く知れ渡った。
ダイアナ元妃のヘッドバンド
ロイヤルファミリーの反逆児として有名なダイアナ元妃。ブルーのドレスに合わせた、エメラルドとダイヤモンドのヘッドバンドは、実はエリザベス女王から借りたチョーカー。ひょっとすると女王の意図にはそぐわなかったかもしれないが、ダイアナ元妃の個性的なスタイルを打ち出すには、非常に効果的だった。
エリザベス女王の白いグローブ
エリザベス女王のグローブには隠された目的が二つある、と70年以上に渡ってエリザベス女王にグローブを提供し続けている「コーネリア・ジェームス」のクリエーイティブディレクター、ジェネビーヴ・ジェームスは語った。
一つ目の理由は、白いグローブはエリザベス女王のシグネチャースタイルに欠かせない一部となっているということ。二つ目はいたってシンプル。公務上握手をすることの多い彼女の手を守るためだ。
ダイアナ元妃の胸元にあるバッグ
世界で最も写真を撮られる女性のうちの一人として、ダイアナ元妃は印象操作的な報道写真から身を守る方法を身に着けた。
露出の多いドレスを着て車に乗る際には、戦略的にクラッチバッグを胸元に置いた。
キャサリン妃のブルーワンピース
世界中にジョージ王子をお披露目する際にキャサリン妃が着用したポルカドットの青いワンピースは、亡くなった彼女の義理の母ダイアナ元妃に捧げるオマージュだった。
王子お披露目のブルーワンピース
ゆったりとしたドットのワンピースは、30年前ウィリアム王子を産んだ際に病院から出てきたダイアナ元妃の着用していたものにそっくり。
キャサリン妃のトリビュートファッション
英国王室が訪問先の国の国鳥や国花、色を身に着けて敬意を示すのは珍しいことではない。この写真は一家で赤と白の洋服を着ることで、ポーランドの国旗を表している。
キャサリン妃のトリビュートファッション
英国版『マリ・クレール』誌は、キャサリン妃が2017年にドイツを訪問する際に着用した鷲柄のドレスも同じく敬意を示しているのだと言う。鷲はドイツの国鳥であり、このドレスはドイツのデザイナーによって製作された。
キャサリン妃の花柄ドレス
2017年に開催された、ダイアナ元妃没後20年を記念したメモリアルガーデンを訪れたキャサリン妃は、「プラダ」の緑色のポピー柄のワンピースをチョイス。ポピーは記憶を意味するので、ダイアナ元妃へ絶妙なオマージュといっていい。そしてこのワンピースは、かつてダイアナ元妃がよく着ていたボウタイもついている。
キャサリン妃の真っ赤なワンピース
首元に白いディテールを施した真っ赤なドレスは、生まれたばかりのハリー王子をお披露目するダイアナ元妃のドレスを連想させる。
一部のTwitterユーザーからは、イングランドの守護聖人セント・ジョージへ敬意を払っているのではないかとのコメントも。セント・ジョージの祝日は、ルイ王子の誕生日でもある。
エリザベス女王のドレス
エリザベス女王は決して明るい色には負けない。こちらのライムグリーンと紫のアンサンブルは、ハリー王子とメーガン妃の結婚式で着用したもの。
このアンサンブルは、幸せなカップルへのメッセージだったのかもしれない。紫はエリザベス女王が結婚を承認したことを意味し、ライムグリーンは成長、再生、未来への敬意、意思の色だとカラーコンサルタントのジューンマクラウド氏は語った。
ベアトリス王女のハンドバッグ
ミニバッグを持って、2018年のチェルシーフラワーショーに参加したベアトリス王女。
気が付きにくいがバッグの裏側には「Be Cool Be Nice」の文字が。こちらはいじめ対策キャンペーンのスローガンだ。あるいはウィリアム王子とキャサリン妃の結婚式で、タコのような帽子で参列した際に受けたいじめに対するメッセージかも?
ユージェニー王女のロイヤルアスコットスタイル
ユージェニー王女は、自分の洋服の選択肢によって人々の注目を集める方法を知っている。
しかし2018年は、古典的な女性らしさを求めた様子。シルクの花柄ドレスは彼女の祖母、エリザベス女王にオマージュをささげているようだ。デザイナーのインスピレーション源は、エリザベス女王が50年代に着ていたハイネックラインにボタン、裾にフリルのついたドレスだった。
デンマーク王室メアリー妃のルビーのティアラ
王室のジュエリー観察ブログ、「コートジュエラー」によると、このジュエリーはナポレオンの側近の女性が身に着けていたものとのこと。後にいくつもの国、王室の結婚式を超えて最終的にはデンマークにたどり着いた。ティアラを身に着けることは、ヨーロッパ王族の世代を繋ぐ長い伝統への同意を意味する。
シャーロット王女のワンピース
シャーロット王女は、人前に出るときはいつも花柄のパステルカラーのワンピースを着る。実はアン王女以来、幼い王女たちはこのような服を着ている。
王室専門家マーリーン・クーニング氏いわく、ズボンを履いてはいけないというルールはないが、このワンピースを着ることでタイムレスな魅力、王室の伝統と家族の繁栄を表しているとのこと。