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大ブーム中! MCUの新ドラマ「ワンダヴィジョン」の深読み仮説12

ディズニープラスで毎週金曜日に配信中! 難解なストーリーをELLE USエディターが考察。

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これまでのMCUの映画のようにわかりやすく親切にストーリーを語っているわけではない分だけファンたちの深読みが毎週、繰り広げられる「ワンダヴィジョン」。同作のこれまでの配信回でわかったことから、仮説をたててみた。>>ELLE US版元記事はこちら
※ネタバレも含みます。
※第5話までを観ての仮説記事になります。

「ワンダヴィジョン」はディズニープラスで毎週金曜配信

詳しくはディズニープラス公式サイトへ



現在ディズニープラスで配信中の「ワンダヴィジョン」とは?

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WandaVision | Official Trailer | Disney+
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「ワンダヴィジョン」の舞台は『アベンジャーズ・エンドゲーム』後である。主人公は適役すぎるほど適役なエリザベス・オルセン演じるワンダ・マキシモフとポール・ベタニー演じるヴィジョン。2人が1950年代の郊外の街ウェストビューで幸せな新婚生活を送っているが自分たちがどうしてここにやってきたのか、1950年代で何をしているのかもわかっていない。でも2人はこの生活を受け入れる。近所の人と友達になり、タレントショーを開催する。ヴィジョンの上司とのディナーを大失敗させそうになったり、近所に住む典型的な白人女性ドッティ(エマ・コールフィールド・フォード)の疑いの目をかわしたりしながら暮らしている。しかし徐々にヴィジョンはこの絵に描いたような郊外のどこかが変だと感じるようになる。

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毎週金曜日に新しいエピソードが配信され、パズルのピースが少しずつ揃っていくのに従い、ネット上にはファンたちが立てた仮説が次々と浮上している。そこでその中でも信憑性の高い、筋の通った説を紹介しよう。これからワンダに何が起きるのか、MCUの次の章にどのような影響を与えるのか、解き明かしてみたい。

【仮説①】「ワンダヴィジョン」はコミックシリーズ『ハウス・オブ・M』のスピンオフである

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マーベルファンのコミュニティを覗いてみたことがあればすでにこの仮説は知っているはず。2月5日に第5話が配信され、この仮説が真実だと確認された。

まず背景から。2005年にマーベルコミックスは『ハウス・オブ・M』というリミテッドシリーズを出版した。ストーリーを手がけたのはコミック界のレジェンド、ブライアン・マイケル・ベンディス。スカーレット・ウィッチことワンダ・マキシモフが神経衰弱を起こし、世界を作り直そうとする。彼女は2人の子ども、ビリーとトミー(聞き覚えがあるのでは?)を失い、何が現実かもわからなくなってしまう。他のアベンジャーズとX-MENたちはワンダ(ちなみにコミックでは彼女はミュータントである)を殺すことを考えなくてはいけなくなったことに気がつく。なぜならワンダが正気を取り戻せなければ、現実を作り出す彼女の能力が人間たちに大きな脅威になるからである(これを示唆するものが「ワンダヴィジョン」に登場する)。

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"No More Mutants" | Today in Marvel History
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アベンジャーズたちが自分の処刑を検討し、まだ保留にしていることを知り、ワンダは新しい世界をほぼ完璧なユートピアにすると明言する。そこでは彼女の子どもたちが元気に暮らし、スーパーヒーローのチームたちも満足していてミュータントたちが支配している。でもこれは危険な嘘であり、自分のしたことに気がついたときワンダは世界から自分のようなミュータントを排除するのが解決策だと決断する(ワンダが「ノー・モア・ミュータント」と囁いているワンシーンがネットに投稿されているのを見たことがあるかもしれない。ミームにしやすい画像だ)。この時点でミュータントの大部分はその力を失っている。

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MCU's House of M Will Crush The Original
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「ワンダビジョン」は『ハウス・オブ・M』をそのまま描いているわけではないし、それは不可能である。なぜなら現時点のMCUではX-MENとアベンジャーズ、それぞれの世界は重なり合っていないからである。でもワンダが苦悩ゆえに彼女の考えるウェストビューを作ったように見える。もし『インフィニティ・ウォー』と『エンドゲーム』を見ているならワンダがヴィジョンの額からインフィニティ・ストーンを破壊するために彼を殺さなくてはならなくなったことを覚えているだろう。ヴィジョンは『エンドゲーム』の中で生き返ることはなくワンダはサノスに「あなたは私からすべてを奪った」と言っていた。

第4話と第5話で明らかになったことを考えると、これらが全部意味をなす。モニカ・ランボー(テヨナ・パリス)が”現実”の世界に送り返されるとき、彼女は「すべてワンダのやったこと」と囁く。観客たちはウェストビューをワンダの能力が取り囲んでいることがわかっている。わからないのはそれをどの程度ワンダがコントロールしているのかということである。

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【仮説②】ワンダがヴィランである

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第3話「カラー放送」までで観客たちは何度かワンダが自分たちのシットコムワールドを”巻き戻し”したり指パッチンこと”スナップ”したりしているのを目撃する。最初に起きるのは第2話。怪しい養蜂家がマンホールから出てくるのを見たときである。ヴィジョンがウェストビューは「普通じゃない」という感覚を抱いたときにまた起きる。また第3話の終わりでジェラルディン、またの名をモニカがワンダに彼女の双子の弟ピエトロが『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』でウルトロンとの闘いで殺されたことを思い出させた後、街から姿を消す。第4話でジェラルディンの行為を不快に思ったワンダが彼女を街から物理的に弾き出してしまったことが明らかになる。その後ワンダはウィジョンに「自分がすべてをコントロールしている」と改めて告げている。

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Westview | Marvel Studios’ WandaVision | Disney+
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観客はワンダがウェストビューで起きていることを完全に理解していること、すべてではなかったとしてもそれを計画しているのがワンダであることを知る。ワンダにはウェストビューの他に違う世界があること、双子の弟もヴィジョンもそこで死んだことがわかっている。その上で彼女は自分のシットコムワールドに留まる方を選んだのである。誰か、もしくは何かが彼女の現実はフェイクだと言い出し彼女を脅威に晒したら、ワンダにはそれを排除できる。

disney showcase presentation at d23 expo friday, august 23
Alberto E. Rodriguez//Getty Images

ワンダを演じるエリザベス・オルセンはUS版『ELLE』のインタビューで「『ワンダビジョン』では誰がヴィランかわからないし、ヴィランがいるのかどうかもわからない」と語っている。ウェストビューの郊外にあるアメリカの政府機関「知覚兵器観察対応局(S.W.O.R.D) 」がワンダをヴィランだと見なしているのは明らかである。ヴィジョンもそう思い始めている。でもそれだと意味が通らない。

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Marvel's "Avengers: Age of Ultron" - Teaser Trailer (OFFICIAL)
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なぜならワンダは自分の悲しみや『エイジ・オブ・ウルトロン』で自分の母国ソコヴィアが悲劇に見舞われて以来、自分が犯してきた間違いに苦しんでいるからである。彼女が自分の利益のために人間の命をあからさまに無視するという罠に再び—しかもそんなに簡単に—落ちるとは思えない(第5話でモニカが「私はこの攻撃があらかじめ計画されたものだとは思っていない」と言うのを思い出してほしい)。つまりワンダは絶望していて、観客も人が絶望すると何をするのかよく理解している。彼女はおそらく間違った人物と取引をすることで無害だった何かを残酷なものに変えてしまったのだろう。そこで登場するのがメフィストである。

【仮説③】究極の悪はメフィストである

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Mephisto | Marvel 101
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今シーズンの「ワンダヴィジョン」はワンダ以外にヴィランの正体に関するヒントをほとんど与えていない。でもメフィストがヴィランである可能性がある。このキャラクターは1960年代から存在し、ドイツのファウスト伝説に登場するメフィストフェレスを土台にしている。メフィストはしばしばサタン(悪魔)と混同されるが、自分の姿を変え時間を操ることができる悪霊のような生き物である。メフィストはかつてサノスやローナンのような悪人たちに仕えていた。メフィストがワンダを手先にしているのかもしれないが、どちらかというと2人が協定を組んでいるように見える。言ってみれば悪魔と取引しているのである。ヴィジョンが生きているシットコムワールドと引き換えにワンダはメフィストの仲間になり、彼の支配下に入ることに同意したのかもしれない。

この仮説は以下のシーンで裏付けることができる。第5話でワンダは何度も「そもそもこれがどう始まったのかわからない」と主張する。ヴィジョンが彼女を問い詰めたときもワンダはそれを怖がり、彼がウェストビューにいるすべての人たちを常にコントロールする能力をワンダが持っていると考えていることにも戸惑っている。もちろんワンダがはったりをかけていることもあり得るが、ここに彼女を弁護するために役立つ真実がありそうだ。ワンダが持っているウェストビューをコントロールする力は彼女の外にあるもの、おそらくメフィストがコントロールしているのだろう。

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【仮説④】ウェストビューの住人はコントロールされていることを知っている

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誰が操っているのかはさておき、ウェストビューの住人たちは街で何か変なことが起きていることを薄々感じ取っている。

第4話で観客は住民が本物の人間たちによって”演じられている”ことを知る。ダーシー・ルイス(『マイティ・ソー』に登場した天文物理学者)とジミー・ウー(『アントマン&ワスプ』に出てきたFBI捜査官)は登場人物のプロフィールと彼らの本名をボードに掲示している。ノームはアビラッシュ・タンドン、フィルはハロルド・プロクター、ミスター・ハートはトッド・デイヴィスというように。おそらくこれらのキャラクターは自ら進んでワンダのシットコムワールドで想像の人生を演じているわけではない。多分、程度の差はあれ彼らはみんなワンダの言いなりになっているのである。

しかし同時に彼らはそれに気がついてもいる。第5話でアグネスはヴィジョンに自分のベビーシッターとしての能力を疑われた後「もう一度最初からやり直してほしいか」とワンダに尋ねる。ワンダは自分とヴィジョンが超能力を使っている現場をアグネスに目撃されても気にしない。まるでもう隠す必要がないかのようである。またヴィジョンはオフィスでノームと共にダーシーからの「異常なマキシモフ」に関するメールを受け取る。ノームはそれを「ジョークだよ。わからないか? これはすべて現実ではないんだ」と笑い飛ばす。ヴィジョンが理解したとき彼は「彼女は頭の中にいる。自分自身のものなんて何一つない。苦痛だよ」と打ち明ける。

観客は”彼女”がワンダであると思い込むように仕向けられている。でも彼女は自分が彼らに苦痛を与えていることをわかっているのだろうか? ウェストビューの住人たちは自らが明かしていることのほかに何かを知っているのだろうか。特にアグネスはその内容を怖がっているとしても、口にしていること以上のものを知っているように見える。

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【仮説⑤】ウェストビューにいる子どもはビリーとトミーだけである

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第3話の最後でワンダはビリーとトミーという双子を出産する。コミックでもこの双子はビリーとトミーと名付けられそれぞれウィッカンとスピードという名前も持つ。2人はワンダとピエトロと同じように魔力と超高速移動能力を持っている。

ビリーとトミーは彼ら自身の能力という点でも驚くべきキャラクターである。2人は後々、マーベルがもう1つの人気シリーズとして映画化を企みそうなスーパーヒーローチーム「ヤング・アベンジャーズ」のリーダーになるからである。しかし2人の出生は複雑である。彼らは悪霊の魂の一部から生まれた。そもそも『ハウス・オブ・M』でワンダが正気を失ってしまったのもそれを知ったからである。

「ワンダヴィジョン」で描かれるワンダと双子の関係性で最も面白いのは、ワンダが双子をコントロールできないように見える点である。赤ちゃんだった頃の双子を泣き止ませることもできないし、2人が急速に年をとるのを阻止することもできない。さらに双子はワンダが望む以上に何かを知っているように見える。例えばトミーは愛犬スパーキーが死んだ後、母親に「なんでも直すことができるでしょ」と主張する。

ワンダはこう答える。「あなたに教えたいのは人生にはルールがあるということ。便利だからといって急いで年をとることはできない。どんなに悲しくても死んだものを生き返らせることもできない。永遠に変わらないものがある」。


しかし観客は第5話でこれが真実ではないことを知る。ワンダはヴィジョンを甦らせ、その証拠はS.W.O.R.D.が持っている。彼女は何十年もの時間を一気に進められる。双子は急速に年をとることができ、それは母親の力を受け継いでいることを示唆しているように見える。

ヴィジョンはワンダとの口論の中でウェストビューに子どもがいないことを指摘しているが、これはその説明になっていない。子どもたちは消えてしまったのだろうか? ワンダがビリーとトミーをコントロールできないことが証明しているようにワンダには子どもをコントロールする力がないのだろうか? ウェストビューの子どもたちはすでに何らかの方法でワンダの現実から逃げ出しているのだろうか? この可能性の意味することを理解するにはまだ欠けているパーツが多すぎる。しかしありえることである。

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【仮説⑥】 モニカ・ランボーはすでに超能力を持っている

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これまでのエピソードですでに観客はジェラルディンの本当の名前がモニカ・ランボーであること、彼女が『エンドゲーム』の中でサノスの指パッチンことスナップで消滅してしまったことがわかる。

すでにググっているかもしれないが、ここでモニカについておさらいしたい。彼女が初めてみんなの前に登場したのは『キャプテン・マーベル』。キャロル・ダンバースの親友マリア・ランボーの娘で、ダンバースから「おてんば隊長」と呼ばれていたあのかわいい女の子である。それから数年が経ちマリアはS.W.O.R.D.に入ったと見られる。マリアによってS.W.O.R.D.の施設内で育てられたモニカは彼女自身も立派なエージェントとなった。しかし第4話で判明するようにマリアはガンにかかり、モニカが消滅している間に亡くなってしまう。

第4話の最初でアベンジャーズはスナップを解除し、モニカは姿を取り戻す。そしてS.W.O.R.D.に再び加わる。しかし彼女は一時的に「地上待機」、つまり地球上で行う重要度の低い任務を与えられる。そのためモニカはウェストビューにやってきて、その後ワンダに解雇されることになるのである。

第5話でモニカはS.W.O.R.D.の施設で目覚め、自分の検査結果がなぜか真っ白であることを知る。S.W.O.R.D.の研究医はもう一度血液検査をしたいと言うが彼女はそれを拒否する。その理由は明かされない。

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