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『風と共に去りぬ』のメラニー役で知られる。オリヴィア・デ・ハヴィランド(Olivia de Havilland)

映画『風と共に去りぬ』や『遥かなる我が子』で知られるオリヴィア・デ・ハヴィランド現地時間7月26日(日)、パリの自宅で亡くなった。自然死だったと報じられている。104歳だった。

イギリス人の両親を持ち、1916年に東京で生まれたオリヴィア。1935年に女優としてデビューして以来、50作以上の作品に出演した。アカデミー賞には映画『風と共に去りぬ』を初め5回ノミネートされ、1946年の『遥かなる我が子』、1949年の『女相続人』でアカデミー主演女優賞を授賞している。亡くなるまで最年長のオスカー女優だった。

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オリヴィア・デ・ハヴィランド(Olivia de Havilland)

プライベートでは実の妹のジョーン・フォンテインと不仲なことで有名だった。1942年のアカデミー賞授賞式ではオリヴィアが『Hold Back the Dawn(原題)』で、ジョーンが『断崖』でアカデミー賞主演女優賞の候補となり、ジョーンが授賞したことも大きな注目を集めた。

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ジョーン・フォンテイン(Joan Fontaine)、オリヴィア・デ・ハヴィランド(Olivia de Havilland)

数々の名作、ヒット作を生み出しただけではなく、スクリーンの外でも大きな貢献を残した。1940年代初め、ハリウッドでは俳優たちは映画会社と専属契約を結ぶのが慣例。映画会社から提示された作品への出演を拒否した場合には契約期間が延長されるという俳優に不利な条件が一般的だった。オリヴィアはこれに対して不満を表明、1943年に映画会社ワーナー・ブラザーズを訴え勝訴した。この判決は「デ・ハヴィランド判決」と呼ばれ、俳優たちの待遇改善を大きく後押しした。同じように映画会社を訴えたものの敗訴した経験を持ち、映画『ふるえて眠れ』でオリヴィアと共演したベティ・デイヴィスは「ハリウッドの俳優たちはみんな、永遠にオリヴィアに借りがある」と称えている。

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訃報を受けて、アカデミー賞を主催する映画芸術科学アカデミーは「ハリウッドの黄金時代を作った中心人物であり計り知れない才能の持ち主だった。私たちの業界の真のレジェンドである」と追悼のメッセージを発表している。安らかな眠りを祈りたい。