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「ボケさえかわいい完璧男」のファンタジーにうっとり。『愛の不時着』&ヒョンビンの魅力
lim hyo seon 韓国の財閥令嬢ユン・セリと北朝鮮の軍人リ・ジョンヒョクの国境を超える恋を描き、アラサー、アラフォーの働く女子たちを中心に、ハマる人続出のドラマ『愛の不時着』。その最大の理由は、ヒョンビンが演じるジュンヒョクの「日本でウケる韓流ドラマの王道」とも言えるキャラクター設定です。
lim hyo seon ジョンヒョクの最大の魅力は、何しろブレずに、ヒロインのセリの気持ちを、無条件で、一番大事にしてくれること。前半では、ひょんなことから国境を超えたセリを、何が何でも無事に韓国に帰すこと、後半では、自分のせいで命を狙われることになったセリを、何が何でも守ること。時として、セリを狙う勢力の前に、彼女には何も告げずに、命を投げ出して立ちはだかります。もちろん、時を過ごして彼女への愛情がめばえても「北朝鮮に残ってほしい」なんてことは決して言わず、「オレはお前のために」みたいな自己陶酔的恩着せがましさも皆無です。
lim hyo seon その基本路線に加え、小ワザも効いています。実は北朝鮮の超大物のお坊ちゃまで、スイスに音楽留学までした才能あふれるピアニスト(ちなみにこれは、いわゆる『冬ソナ』以来繰り返されてきた「王子様」のツボです)。
. さらに料理上手で、お腹をすかせれば麺から手作りのククス(うどん)を作ってくれ、夜通し呑んだくれて二日酔いの朝は、カマドで自ら焙煎したコーヒーを淹れてくれたりも。そんな完璧でありながら、セリが他の男を褒めると微妙にスネる、それを「何スネてんの」と指摘されて慌てる、といった、感情表現において不器用極まりないところも、女子たちのハートをくすぐります。
lim hyo seon ええ、もちろん「北朝鮮の軍人が、ンなアホな」という見方もあるでしょう。ですがつまるところ、北の軍人であろうがなかろうが、こんな男の存在そのものがファンタジーです。
gettyimages 彼にハマる女子たちは、セリ同様に、仕事はバリバリで、お金も不自由していない、でも誰かに心を許して足を掬われるのがイヤだから、心の中はいつも一人ぼっちです。ある場面でのセリのセリフーー「ただ慰めてもらいたかった」は、まさにアラサー、アラフォー女子たちの心の叫びに他なりません。
「愛の不時着」はNetflixで独占配信中
これはyouTubeの内容です。詳細はそちらでご確認いただけます。
突風の先に待ち受けているのは、幸運か、はたまた不運の始まりか。富豪の娘がパラグライダー事故で不時着したのは、なんと北朝鮮。そこで出会ったのは現地の軍人で……。
演じるヒョンビンは、1982年生まれの38歳
Han Myung-Gu//Getty Images その名を世に知らしめたのは、当時の韓国ドラマではほぼ描かれることがなかった30代独身女性と年下男性の恋を、リアルに描いた『私の名前はキム・サムスン』。酒癖が悪く口も悪いパティシエのサムスンと、気まぐれで憎まれ口ばっかりの年下御曹司ジノンが、互いに「コイツは絶対ない!」と思いつつもなぜか恋に落ちてゆく物語は、現在の韓流ラブコメの定番スタイル、そのひとつを作った作品と言っても過言ではありません。
写真/昨年の百想芸術大賞にて。ヒョンビンは、今年の同賞の主演男優賞に「愛の不時着」でノミネートされている。
Han Myung-Gu//Getty Images 韓国の俳優は、ドラマに限らず、リアリティショーやバラエティ番組、司会業などもこなす人が多いのですが、そうした活動には距離をおいているヒョンビン。
写真/そのスタイルの良さから、ファッションアイコンとして、ブランドのイベントには度々登場。(2015年)
Han Myung-Gu//Getty Images 兵役においても、最も過酷と言われる海兵隊を志願しており、そこから醸し出される不器用、寡黙、ストイック、なイメージは、まさに『愛の不時着』で演じたリ・ジョンヒョクにピッタリ。ソン・ヘギョ、カン・ソラなど、スター女優と報じられてきた恋愛が1年足らずで終わっているのも、そこらへんに理由があるんじゃないかと、喜びと心配が入り混じります。
写真/除隊時にはたくさんのファンがお出迎えし、感極まって涙ぐんでいた(2012年)
Han Myung-Gu//Getty Images 来年クランクインの次回作『交渉』で、演じるのは、中東での人質救出作戦に挑む国家情報院のスパイ役。ジョンヒョクばりのストイックな魅力で、またしても日本中の働く女子を魅了してほしい~。
写真/大スター、チャン・ドンゴンとのW主演作『王宮の夜鬼』の記者会見にて(2018年)。
ヒョンビンロスを埋める過去作BEST7
Chung Sung-Jun//Getty Images ドラマから映画まで、そのクールなルックスを余すことなく生かしたおすすめの7作品をセレクト!
1.「シークレット・ガーデン」(2010年)
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ヒロインと、何かの拍子で度々心が入れ替わってしまう財閥御曹司を演じ、最もカワイイヒョンビンが見られる1本。キラキラな瞳で小首かしげ、はにかみながら微笑み、愛に号泣し……というピュアな女子モード、恋愛感情に翻弄されながらも上から発言の俺様モード、そのギャップも笑える。女子好みのセリフも満載。
2.「彼らが生きる世界」(2008年)
. ドラマ制作現場のディレクターを演じ、大学時代の後輩で元彼女の同業のヒロインとの恋を、自然体に繊細に演じたドラマ。強気のヒロインに押され気味ながら、優しく包む姿を好演。共演のソン・ヘギョとは実生活でも恋愛関係に。仕事の合間にいちゃいちゃラブラブする姿は「これ完全な”素”なのでは…」という感じも。
3.「チング 愛と友情の絆」(2009年)
3.「チング 愛と友情の絆」(2009年)
Credit: amazon 寡黙さ、寂しさ、純粋さ、繊細さ…ヒョンビンの持つ魅力の全てがハマった、悲劇のヤ〇ザ、ドンス役を演じ、二番手でありながら光りまくりで、ラストは号泣必至。大スターになった今では決して見られない「片思い」の切ない演技を存分に。カッコつけて斜に構えた学ラン姿も、今では貴重かも。
Tc エンタテインメント 4.『レイトオータム』(2010年)
Tc エンタテインメント 4.『レイトオータム』(2010年)
Credit: amazon 女の扱いに慣れた「エスコート・サービスの男」というヒョンビンには珍しい役を演じた1本。シアトルの町をヒロインとデートする姿も都会的。ドラマではあまりお目にかかれない、スマートな女性あしらいやベッドシーン、本気のキスシーンなども必見。
5.『スウィンダラーズ』(2018年)
5.『スウィンダラーズ』(2018年)
Credit: amazon詐欺グループのリーダーを軽快に演じる1本。暗い過去を持つキャラクターながら、作品のテイストはノリノリ。イケメンぶりが際立つ三つ揃いのビジネスマン、坊主っぽいカジュアル、ゴムマスクをベリベリ剥がすお約束まで演じ、ラストはスカッと爽快。笑顔が多いのでチャームポイントのエクボも見放題。
6.『共助 コンフィデンシャル』(2017年)
6.『共助 コンフィデンシャル』(2017年)
Credit: amazon 「ヒョンビン=北朝鮮のイケメン軍人」のイメージの土台となったに違いない、「え、リ・ジョンヒョク、別の時にもソウルに来てた?!」みたいな作品。トイレットペーパーやら紙コップやらを使いながら、涼しい顔で敵をバンバン倒す姿のありえないカッコよさに、惚れ惚れできる1本。
7.『王の涙 イ・サンの決断』(2014年)
7.『王の涙 イ・サンの決断』(2014年)
Credit: amazon李朝朝鮮の王様イ・サンを演じた時代劇は、兵役を終えてすぐの復帰作。暗殺者に狙われまくっているイ・サンは、イザという時のために、ひとり密かに身体を鍛えまくっている--という設定なので、兵役明けならではのバッキバキに鍛え上げた身体が無駄に拝見できる作品。共演チョ・ジョンソクもかなりステキ。
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