HBO Max最高視聴者数でスタート！新『ゴシップガール』に注目すべき３つのポイント

セシリー・フォン・ジーゲザーの小説が原作とはいいながらも、かなり脚色されていたオリジナル版だが、新シリーズは、10年の月日を経ているだけあり、キャラクター設定などは新しく構築された。10年一昔というけれど、激動の街ニューヨークでは10年前は大昔だ。

セレブリティの在り方も大きく変わった。そうした時代背景を反映して、ストーリーにもダイバーシティやLGBTQ+といった今日的なテーマも盛り込まれている。

また、オリジナルで“ゴシップガール”（ナレーターは、オリジナルと同様にクリスティン・ベル）が暴露しまくっていたのは独自のブログだったが、本作の発信源はインスタグラムだ。実は、ゴシップガールの正体は、物語が始まってすぐ明らかになるのだが、オリジナル版では語り手に過ぎなかった“ゴシップガール”は、密接にストーリー食い込んでくることになりそうだ。

オリジナル作品はセリーナを演じたブレイク・ライブラリーを筆頭に多くの新人俳優がブレイクしたが、本作からは何人のスターが誕生するだろうか？

ジュリアの異父妹をゾヤ・ロットを演じるホイットニー・ピークはその筆頭だ。『モリーズ・ゲーム』（17年）でスクリーンデビューも果たしたウガンダ出身のホイットニーは、2003年生まれの18歳。シャネルのアンバサダーにも抜擢され、ファッショニスタとしての活躍も期待されている。

ジュリアンを演じたジョーダン・アレクサンダーは、カナダ・トロント出身の28歳。ドラマでキャリアを築いてきたが、オーディションを勝ち抜いて初の主演を勝ち取った。シンガーソングライターとしても活動している。ブランドのアンバサダーを務めるモデルでもあるジュリアンだが、身長は168cmとモデルとしては低めにも関わらず、ドラマ中ではハイファッションを見事に着こなしており、今後は、ファッショニスタとして活躍も期待できそうだ。

オードリーの恋人アキ・メンジスを演じるのは、モデルでサーファー、スケートボーダーでもあるエヴァン・モック。サンローランやルイ・ヴィトンなどのラグジュアリー・ブランドのコレクションにもモデルとして登場したこともあるというエヴァンだが、その独特の雰囲気とルックスにインスパイアされ、アキ役が作られたという本作のキー・パーソンのひとりでもある。バイキュリアスであるアキの恋愛の行方もストーリーに大きく影響きそうだ。

オリジナル版ではセレーナやブレアが着こなすゴージャスなハイ・ファッションが絶大な人気を集めたが、その立役者でもあるスタイリストのエリック・デイマンが本作の衣装も担当している。オリジナル作品では、有名私立学校に通い詰め、スナップ写真を撮ってそのファッションを研究したというデイマンだが、今回はインスタグラムで情報収集をしたという。シャネルやサンローラン、ルイ・ヴィトン、ドリス・ヴァン・ノッテンなどのラグジュアリーブランドから気鋭のニューヨーク発のブランド、モンスやボーディ、さらにはユニクロなどのブランドミックスで魅せるファッションは、毎回、見逃せない。

シースルーやエッジの効いたデザインなどそのままランウェイを歩けそうなハイファッションを着こなすジュリアンに対し、政治的主張がはっきりしちえるゾヤは、着心地のよさにこだわった洗練されたスタイルにするなど、ファッションによって、キャラクターを体現する手法は、デイマンの得意とするところ。ストーリーの展開とともにキャラクターの中から、新たなるファッショニスタが登場する可能性も大だ。

全12話で、アメリカ本国では前半６話が配信済。後半は11月に配信と発表されている。日本ではU-NEXTにて、８月20日に第一話の配信がスタートしたばかり。

似てる？似てない？「ゴシップガール」新旧のキャラクターを比較