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ヒョンビンだけじゃない！ 名優ぞろいの『愛の不時着』脇役BEST５
韓国ドラマブームを牽引する「愛の不時着」は、バイプレイヤー俳優たちに注目すると、これから広がる韓国ドラマ、韓国映画の輪が何倍も豊かに！
あのアカデミー賞受賞作に出ていた名女優から、どの韓国ドラマにもあのおばちゃんいるわ！な人、そして「愛不時」とは真逆の怪演を見せる注目俳優まで、５人の脇役たちとそのマストウォッチ出演作をピックアップ！
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「愛の不時着」ロスへ捧ぐ！ ヒョンビンを堪能できるドラマ＆映画BEST７
１．耳野郎こと盗聴担当ーーキム・ヨンミン
『愛の不時着』では悪役のチョ少佐の命令でジョンヒョクを盗聴しながら、ついうっかり涙しちゃったりする場面が笑いを誘う「耳野郎」ことキム・ヨンミン。大人世代しかわからんでしょうが「韓国の志垣太郎」と呼びたくなるその存在感で、妙にキレイな「昭和のイケメン顔」と、それを中和する「小柄さ」で緩急つけながら、シリアスも笑いも善人も悪人も思いのまま。
そのデビューは「韓国の北野武」とも呼ばれるキム・ギドクの『受取人不明』のオーディションで、以降同監督の作品に度々出演。「え？『愛の不時着』逆バージョン？」とか思っちゃいそうな、北朝鮮からうっかり韓国に来ちゃった男を描いた『THE NET 網に囚われた男』では、韓国側のめっちゃ怖い取調官役で出演。最新ドラマ『夫婦の世界』も、韓国で大ヒット。
おすすめ出演作→『マイ・ディア・ミスター ~私のおじさん~ 』
世界中の不幸全部盛りの人生を歩む荒んだ少女（IU）と、家庭でも会社の権力闘争でも貧乏クジばっかり引かされる中年男「おじさん」（『パラサイト 半地下の住人』の金持ち夫役のイ・ソンギュン）が、互いの孤独でつながってゆく号泣ドラマ。耳野郎ことヨンミンは、部下であり学校の先輩でもあるソンギュンの妻と不倫中のスカしたムードの社長。金がある今回はIUをスパイに仕立ててソンギュンの盗聴や尾行を指示、会社の権力闘争を利用しながらネチネチと粘着なイジメを繰り返すのがマジで憎ったらしい。
世の中に蔑まれ続けたゆえに誰も信用しないIUを、決して憐れむことなくそっと手助けするイ・ソンギュンの姿には、バスタオルでも足りないくらい号泣。金と引き換えにソンギュンを罠にハメつつ、いつでもひっくり返せる証拠をキープし、やがて裏でソンギュンを守り抜く守護天使になってゆくIUにもウルウル。リ・ジョンヒョクのお父さんも、耳野郎の政敵として登場。
２．舎宅村の人民班長ーーキム・ソニョン
大激戦だった昨年の百想芸術大賞（韓国のゴールデングローブ賞）で女性助演賞を獲得したキム・ソニョンは、今の韓国芸能界で「町のおばちゃん」やらせたら右に出る者はいない、引っ張りだこのバイプレイヤー。『愛の不時着』では、北朝鮮の町の監視組織「人民班」の班長として宿泊検閲を担当、浮気してる夫は男は許さないが、南朝鮮の炊飯器を隠しもつ妻はお目こぼしする人情派。その一方で酒癖の悪さと正直すぎる物言いが、嵐を巻き起こすこともたびたびで、特にソ・ダンの母役チャン・ヘジンとのタイマンバトルにはいちいち爆笑。ベロンベロン時にセリに言った「結婚しちゃダメよ。恋人は恋人でいる時が一番いい。その人が好きなら胸の中にしまっておきなさい。それでこそ消えな～い！」なんていうセリフは、ラストの展開をも暗示しちゃっているような。
『椿の花咲く頃』では、ヒロインをイビるおばちゃんをド派手厚化粧で熱演。どのドラマでもつねにキムチ漬けてるのも「町のおばちゃんNO.1女優」ならでは。
小さな路地で生まれ育った５人の幼馴染とその親達の、恋と人生と親子愛を描いて大ヒットした「韓国版のALWAYS三丁目の夕日」。キム・ソニョンは、女手一つで二人の子供を育てるシングルマザーを演じ、「カミナリパーマ」と「テロテロパンツ」姿で豪快に笑わせながら、貧乏暮らしの切なさとささやかな幸せで観客を号泣させ、名バイプレイヤーとして大ブレイク。同作品では彼女以外にも、パク・ボゴム（『太陽の末裔』）、リュ・ジュニョル（『タクシー運転手』）、コ・ギョンピョ（『嫉妬の化身』）など若手俳優と、パク・ボゴムの父親を演じたチェ・ムソン（『刑務所のルールブック』）などがブレイク。青春時代の恋と、その現在の行く末を描いた、同じ大ヒットシリーズの前作『応答せよ1994』も、前々作『応答せよ1997』も鉄板の面白さ。
３．リ・ジョンヒョクの婚約者ソ・ダンの母ーーチャン・ヘジン
『愛の不時着』で、人民班長役のキム・ソニョンとともに、様々な爆笑シーンを請け負ったのが、ピョンヤンで百貨店を経営するソ・ダンの母親役チャン・ヘジン。真っ赤な口紅と逆毛立てたボリューミーな盛り髪＋アニマル要素がデフォルトのファッションは、ヒョウ柄スーツに威嚇メイク、真っ赤な毛皮など「そんな派手な服どこで売ってんの？」と聞きたくなる唯一無二のド派手スタイル。北朝鮮人民軍のF4のチョ・ピスと朝までサシ飲みで情報収集→アイライナー流れまくり頭ボサボサで記憶飛ぶという爆笑からの、娘ダンを心配する母の優しさというありえない落差を成立させる演技力も素晴らしい！
トイレが家の中で一番高いところにある「半地下の家」、「切り干し大根の匂い」の屈辱、そして想像の斜め上を行く衝撃の二番底に、世界が腰抜かすほど驚き、カンヌもオスカーも制しちゃった韓国映画『パラサイト 半地下の住人』。金持ちの家にじわじわと入り込んでゆく「半地下の貧乏一家」のお母さん役は、元ハンマー投げのメダリストという設定をリアルにすべく増やした体重は、アラフォーにとっては「現状復帰不可能領域」の15Kg。まさに女優根性！だが、カンヌやオスカーの晴れ舞台も実現したんだから、その甲斐もあったというもの。劇中で彼女が作ってた炭水化物＆濃厚甘味噌の「そりゃこんなもん食ってたら太りますがな」的なチャパグリも大ヒット。『愛の不時着』ではチャン・ヘジンがことあるごとにドヤしていたソ・ダンの叔父役パク・ミョンフンも、「あの人」の役で本作に登場。
４．ジョンヒョクの婚約者ソ・ダンーーソ・ジヘ
『愛の不時着』で演じたのは、ピョンヤンのハイソな世界でぶっちぎりの美しさと才能を誇るお嬢様で、睨みをきかせれば犬さえ黙る「天下のソ・ダン」。男が口説いてくれば「喜ぶとでも？」てなムードの挑発返し、「鼻っ柱へし折る」意気込みで煮え切らない婚約者に会いに行く－－つまりは恋愛をパワーゲームだと勘違いしてるフシがあるが、実は17歳の時の初恋相手＝ジョンヒョクへの思いをずーっと胸に秘めていた、とんでもない「純愛女子」。
パッキパキのストレートロングヘアを、出てくる度に異なるキッラキラなヘアアクセで止めるスタイルがお約束。トレンチコートと一体化した巨大花柄チマチョゴリ風ドレス、バブル期のホスト？みたいな派手ワンピにベージュのヌバックのオーバースカート、ツイードジャケットに真っ黄色のサッシュベルトと、母親譲りの個性的かつド派手なファッションセンスも注目。キム・レウォン主演の『黒騎士』、オム・ギジュン＆コ・ス主演『胸部外科』など人気俳優との共演も次々。最新作はソン・スンホン共演の『一緒に夕食食べませんか』。
アナウンサーになりたい一心で、みんなに便利に利用される「お天気お姉さん」のヒロインと、彼女がずっと片思いする俺様スター記者、その友人の御曹司の三角関係を描くラブコメディ。主演の視聴率女優コン・ヒョジン（『椿の花咲く頃』）は、「自己評価はめっぽう低いのにどこか能天気な女子」をいつも通りの愛されキャラとして演じ、ラブコメ女王の実力を発揮。後半で笑いに変えること前提でコテコテな「オレ様」を演じるチョ・ジョンソク（『賢い医師生活』）の演技がお見事。ジェントルな優しさが胸キュンの御曹司役は、『応答せよ1988』で人民班長ことキム・ソニョンの息子役でブレイクしたコ・ギョンピョ。
ソ・ジヘ演じる、恋も出世も相手に絶対に主導権を握らせない超高飛車アンカーウーマンが、ジョンソクを手玉に取る場面も爆笑。『不時着』ク・スンジュン役のキム・ジョンヒョンも、ヒロインの弟のチョリチョリ頭の高校生役で登場。
５．大佐夫人で舎宅村の女王－－キム・ジョンナン
ベテラン女優キム・ジョンナンが演じるのは、穏やかなまとめと優雅な面持ち、スカーフやショールの上品な肩がけが印象深い大佐夫人。夫の昇進への口添えを狙う奥様方のお世辞やプレゼント攻勢にめっぽう弱いが、いざという時には先頭に立ち、なぜか洗濯棒を片手に村の女子たちを守る一面も。耳野郎の妻子を引っ立てる怪しい奴らに「その手を離しなさい！」と立ち向かう場面、夫が逮捕されたショックで寝込んでいる時に、気遣ってたこっそり尋ねてくれた奥様たちに「ここへきたらあなた達も危ない。来てはダメ」と言い放つ場面などは、「舎宅村おばちゃん同盟」の熱い絆に泣かされる。
ジョンヒョクの二重婚約（？）発覚の際の「体中をへし折って根性を叩き直す！」という激烈コメントも、＃MeToo時代の韓国ドラマらしさ。
韓国の0.1％の最富裕層しか住めない高級住宅街「SKYキャッスル」を舞台に、嘘と虚飾のお金持ちワールドを描くサスペンス。見どころは同じ年の子供を持つ３家族が、我が子をソウル医大に入れるために繰り広げる熾烈なバトル。試験の結果だけでなく、内申書、奉仕活動、小論文、読書リスト……とあまりに過酷な大学受験に白目。『愛の不時着』「舎宅村」の大佐夫人は、こちらでは、前年に同医大に合格した息子を持つ医大の教授夫人。３夫人が喉から手が出るほどほしい前年合格者の総合評価データをちらつかせながら怪しげな世界へ誘い込んどいて、ええっ！という展開もお楽しみ。『愛の不時着』のリ・ジョンヒョクのお母さん役チョン・エリ、『梨泰院クラス』のチャン・グンス役キム・ドンヒも出演。
【おまけ】 北朝鮮人民軍のF4、今後の活躍は……？
ジュンヒョクの第５中隊の部下たち、北朝鮮でソウルで、笑いにドラマにアクションに大活躍だった4人組も『愛の不時着』でブレイク。最も印象的なのは、セリとバトルを繰り返したチョ・ピス役で、百想芸術大賞で男性助演賞にもノミネートされたヤン・ギョンウォン。最新作『バイバイ、ママ』では、『愛の不時着』とは全く異なる演技で除霊師（エクソシスト）役を演じているので、こちらもぜひチェック！
愛されマンネ（末っ子）のクム・ウンドン役のタン・ジュンサンは、ミュージカルではキャリア１０年のベテラン俳優。ドラマの次回作は、イ・ジェフン共演でアスペルガー症候群の青年を演じる『ムーブ・トゥ・ヘブン 私は遺品整理士です』。
韓流ドラマ好きのキム・ジュモク役のユ・スビンは、４月スタートのバラエティ『注文は海です』に、ヤン・ギョンウォンと出演中。
第６話でセリの帰国を阻む爆破事故から、ヒョンビンとともに彼女を救ったイケメン軍曹パク・グアンボム役のイ・シンヨンは、今年放送開始のドラマ『契約友情』で主演の座を早くもゲット。
今後の活躍に注目！
