待望のシーズン4が11月15日(日)にいよいよ配信開始! Netflixの人気ドラマシリーズである「ザ・クラウン」の最大の魅力のひとつは、登場人物のファッションだ。当時話題となったロイヤルファッションを必ずしも完全に再現しているわけではないが、かなり近い印象かつ当時と同じインパクトをもった衣装を制作していて、それをチェックするのもこのドラマの楽しみのひとつ。新シーズンを記念して、ドラマ内で再現された素晴らしい衣装の数々をプレイバック。
▼こちらもCHECK!
ついにダイアナ妃が登場!「ザ・クラウン」シーズン4について分かっていること
シーズン1 (1947)
エリザベス王女(クレア・フォイ)が、婚約の承認を待つ間着ていたのは、弓のディテールが施された藤色の長袖ドレス。最初のエピソードで描かれているこのドレスは、エリザベス王女が1947年にフィリップ王子との婚約を発表するために着ていたドレスを再現したもの。実際には、袖は短く、生地はもう少し軽いものだったよう。
シーズン1(1947)
エリザベス王女のウェディングドレスは、実際のものとは少しだけアレンジされていた。アイボリーのサテンのドレスに施された刺繍は少し異なり、レースでトリミングされたネックラインは、真珠が散りばめられ、さらにスパンコールとダイヤモンドに置き換えられた。けれど、「ザ・クラウン」がこの象徴的なドレスの再現を軽視したわけではなく、制作には7週間、費用は約37,000ドルもかかったそうなので、かなり気合いが入ったものとなった。
シーズン1 (1952)
エリザベス女王として訪問したケニアのソロツアーは、女王にとって大きな節目だった。ナイロビに到着した際の装い、ブラウンのポルカドット柄のペプラムドレス姿は「ザ・クラウン」の劇中ではその時実際に持っていた白いハンドバッグに至るまで、正確に再現されている。
シーズン1 (1952)
父であるジョージ王の突然の死は、エリザベス王女のロイヤルツアー中に起こった。ドラマでは彼女が英国に戻ってきた際の悲しいシーンを、真珠のネックレスから襟につけた花モチーフのダイヤモンドブローチまで、正確に描いている。
シーズン1 (1952)
ジョージ王の追悼期間中、エリザベス王女、マーガレット王女と母親は、黒い長袖のミドル丈ドレスに薄い黒のベールで喪に服した。
シーズン1 (1953)
「ザ・クラウン」でのエリザベス女王の戴冠式シーンは忠実に再現されている。「私たちはすべてのドレスとローブ、そしてガウンを作りました。それは大変な仕事だった」と、衣装デザイナーのミシェル・クラプトンはバニティフェア誌に語っている。「まずはドレスの主な部分を縫うために作業部屋で5、6人が制作にあたりました。その後、ドレスのパーツごとに部屋を分けて、分担して作業を続けました。特に刺繡は、永遠に終わらないかと思うほどの仕事量でした」
シーズン1(1953)
フィリップ王子の戴冠式のローブも、忠実に再現された。演じたマット・スミスは、重い赤いベルベットと毛皮でトリミングされたローブを着用していて、当時の映像と同じアングルで撮影された。
シーズン1 (1954)
ドラマでは、王室の華やかな様子も存分に描かれている。シーズン1でクレア・フォイは、エリザベス女王が1954年にプレミアで着用した衣装を彷彿させる、きらめくガウンと毛皮のストールを身にまとった。
シーズン2 (1957)
女王にとって初めての、テレビ放映のクリスマススピーチという歴史的な瞬間では、ゴールドラメのティードレスを再現。キャップスリーブと結び目のあるベストに至るまで、正確につくられている。
シーズン1 (1958)
ドラマ内と、実際の女王のポートレートのドレスはどちらもエレガントで堂々としたものだったが、実はかなりの違いがあった 。どちらもサッシとメダルを身につけていたが、ドラマでのレースのガウンは、エリザベス女王のサテンの刺繍のガウンよりもはるかに柔らかいものだった。
シーズン2 (1959)
シーズン2では、マーガレット王女がスパンコールの蝶が刺繍されたオフショルダーのチュールボールガウンを着用し、有名な写真家であるセシル・ビートンの前でポーズをとった。ドレスの再現が非常に印象的だが、実際の写真はドラマで描かれた1959年ではなく、1944年に撮影されている。
シーズン2 (1960)
マーガレット王女が着用した「ノーマンハートネル」のウェディングドレスは、ほぼ完璧に再現されている。コスチュームデザイナーのジェーン・ペトリーの2019年のインタビューによると、ドレスは製作期間はたった1週間で急いで作られたそう。
シーズン 2 (1960)
マーガレット王女の結婚式の準備中に、エリザベス女王が着ていたドレスは、当時とほぼ同じだということに気づいた人はいる? レースのベルト付きコルセットとタフタ素材のギャザーが入ったふんわりシルエットが印象的なドレスで登場。
シーズン2 (1960)
女王の母が結婚式に参列したときの服装は、全く違うものに仕上げている。演じたビクトリア・ハミルトンは、ミンクの毛皮がトリミングされたブロケード生地のジャケットに、揃いのミンク帽を着用しているが、実際には、オフホワイトのビーズが付いたファーのジャケットと、同じくファーがついた帽子を着用していた。コスチュームデザイナーであるジャニー・ペトリーは、バニティフェア誌に「極力実際のドレスに近づけつつ、そのシーンに適応するように衣装を制作しています。ロイヤルアドバイザーであるデイビッド・ランキンハント少佐と、緊密に協力し合ってできたものです。少佐は、ロイヤルスタイルとエチケットに関する質問に一日中答えてくれたわ。」
シーズン2 (1961)
1961年にケネディ家がバッキンガム宮殿を訪れたとき、ロイヤルファミリーはスタイリッシュなレセプションをもって歓迎。エリザベス女王は、ダイヤモンドとサファイアのジュエリーを身につけ、青いベルベッドのドレスと、青いフリルのシフォンボールのガウンを着用した。これはドラマでも忠実に再現されている。
シーズン2 (1961)
ジャッキー・ケネディがシーズン2で登場した際は、彼女の最大の魅力であったファッションを再現するために、出デザインチームは大きな力を注いだ。1961年にファーストレディが着ていたのはノースリーブのタフタ素材のコラムガウンだったが、劇中では少し異なったドレスであったものの、同様の白いロンググローブを着用し全体のムードは当時と同じ印象を残していた。
シーズン2 (1961)
シーズン2では、1961年のエリザベス女王のガーナ訪問を描いている。この旅は、英連邦国家との関係を確保するためのものだったので、非常に重要な公務だった。ドラマでは、この歴史的なシーンのために、エリザベス女王のスカラップレースのドレスは丁寧に再現された。
シーズン2 (1961)
エリザベス女王がロイヤルツアーでガーナのクワメ・ンクルマ大統領とダンスをした際に着ていたのは、サテンのノースリーブドレスで、ツートンカラーのケープ付きのもの。ドラマでは、彼女がなぜかダンスしながらも腕に下げていたバッグを除いて、ほぼ縫い目ひとつひとつまで忠実に再現をしている。
シーズン2 (1962)
シーズン2では、女王の招待により、ジャッキー・ケネディがウィンザー城でランチをするシーンがある。この場面でファーストレディは、グレーのセットアップとピルボックス帽を身に着けていた。これは、ジャッキーが1962年に女王とランチのために訪れたときの服装にインスパイアされていることは間違いない。
シーズン3 (1966)
1966年のアバーファン炭鉱崩落事故のあと、女王は危機に陥ってしまう。彼女がアバーファンの町を訪れたとき、ミンクの帽子にミンクの毛皮で縁取られた濃いオレンジ色のコートドレスを着ていたのはほぼ同一に再現。