インスタグランマ, インスタ, ファッション
Instagram

アイリス・アプフェルセリーヌ・ディオンを筆頭に、SNSの普及やダイバーシティの波に乗って今脚光を浴びているのが50歳~80歳のシニアファッショニスタ、通称“インスタグランマ”。年齢を言い訳にせず、おしゃれに対する好奇心を忘れない。いつまでも輝き続ける彼女たちのアドバンスド・スタイルを見ていると、希望や勇気が湧いてくるはず。

※2020年5月28日に公開した記事を、2023年4月11日に加筆・更新し再度公開しました。


リン・スレーター(Lyn Slater)

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インスタグランマを代表するファッションアイコン、リン・スレーター、68歳。NYで社会福祉学部の臨床准教授として教鞭をとっていたが、60歳のときにNYコレクション中にパパラッチにスナップされたことから人生が一転。今ではフォロワー75万人、ブログ「ACCIDENTIAL ICON]でも自身のスタイルを発信している。

「ユニクロ」「マンゴ」などの広告をはじめ、「ケイト・スペート ニューヨーク」とのコラボレーションも話題。

グレース・ガネム(Grace Ghanem)

グレースは、現在モデル・インフルエンサーとして活躍する56歳。2005年に故郷のレバノンを離れ、娘とともにカナダに移住。レバノンでは微生物学者として活躍していたが、カナダに移住してからは2016年に娘とともに始めたインスタグラムが人気を博し、一気にファッションアイコンに。

キャッチーなアイウェアがトレードマークで、「バレンシアガ」や「セリーヌ」「ボッテガ・ヴェネタ」「グッチ」といったハイモードを自分らしく着こなす、真のファッショニスタ。

リンダ・ロディン(Linda Rodin)

コスメブランド「ロディン(Rodin)」の創設者、リンダ・ロディン、74歳、NY在住。モード誌のファッションエディターや有名ブランドのスタイリストを経て、自身のスキンケアブランドを立ち上げた彼女は、天然由来のコスメにこだわり、自分本来の美を引き出す美容法を提案している。

プラチナブロンドのヘア&抜群のプロポーションで、定番アイテムをカッコよく着こなすセンスはさすが! 頻繁に登場する愛犬のウィンキーにも癒されること間違いなし。

メイ・マスク(Maye Musk)

モデルとして50年以上のキャリアを誇るだけでなく、栄養士としても活動。さらに、ロスカ・マスク(映画監督)、キンバル・マスク(起業家)、イーロン・マスク(テスラ・モーターズCEO)の母としての顔を持つスーパーウーマン、メイ・マスク、74歳。すでに12人の孫がおり、60歳を過ぎても『タイム』誌やカナダ版『エル』のカバーを飾るなど、最前線で輝き続けるトップモデル。

他のモデル同様、インスタグラムも仕事の作品や華やかな交友関係で彩られ、眺めているだけでもうっとり。

内藤朝美(ASAMI NAITO)

海外勢に負けずとも劣らない、日本の“インスタグランマ”が内藤朝美さん、72歳。4年前に娘のさおりさんとともに始めたインスタグラムが注目を集め、フォロワーも急増。

「ディオール」や「セリーヌ」といったハイブランドに、ヴィンテージやアップカミングブランドを自由にミックスするスタイルは、見る人にファッションの楽しさを再確認させてくれる。おしゃれな旦那様とのツーショットも憧れの的。

サラ・ジェーン・アダムス(Sarah Jane Adams)

現在、 66歳のサラ・ジェーン・アダムスは、宝石学者兼ダイヤモンドトレーダー。宝石を求め、世界中を旅するサラを有名にしたのが、娘が撮影したアディダスの赤いジャージを着たサラの写真と、#mymumiscoolerthanme というハッシュタグ。一気にフォロワーを増やしたサラは、ブランドのキャンペーンからランウェイまで幅広く活躍している。

ストリートアイテムから、エスニックアイテムまで幅広く着こなすファッションは、まさにアドバンスドスタイルそのもの。

スージー・レジャーノ(Susi Rejano)

ファッションデザイナーで、バルセロナでセレクトショップ「Brillant」を経営する59歳のスージーは、78万人ものフォロワーを抱えるファッションインスタグラマー。

日焼けした素肌にまとうシャツやジャケットに、パンツからのぞくすらりと伸びた筋脚。マダムとはこうあるべき!を体現するコーディネートが支持されている。

デイル(Dayle)

Artful City Styleのデイルは、その名の通り、アートとマンハッタンスタイルを融合させたスタイリングを提案するニューヨーカー。

「スタイルとは服の選択によって自分自身を表現すること」と語る彼女は、大胆な色使いやアシメトリーなシルエット、個性的なアクセサリーづかいでマイスタイルを表現。ユニークなアイウェアがトレードマーク。

メル・コバヤシ(Mel Kobayashi)

バンクーバー在住のアーティスト、ライター、モデルのメルは、スタイルブログ「Bag and Beret」を主宰する傍ら、40歳以上の女性のためのデジタルZine、「VOGOFF」を立ち上げ、年齢への固定概念やスタイルの限界を押し広げている。メッセージTやパンクスタイルをクールに着こなす姿は、ロックスターさながら。

シモーネ・ジェイコブ(Simone Jacob)

ドイツ出身のシモーネは、59歳の現役モデル。“アンチエイジ”ではなく“プロエイジ”を掲げ、自身のブログ「Silver & Style」で50歳を超えてもベストを尽くし、自分の可能性を自分らしく生きることを提唱。

インスタグラムでは、モデル撮影風景のほかに、ライフスタイル、ファッション、美容、フィットネス、旅行情報を発信。世界中から寄せられる質問にも積極的に対応し、同世代とのコミュニケーションを図っている。

アリソン・ウォルシュ(Alyson Walsh)

ファッションジャーナリストで作家、さらにオンラインサイト「 That’s Not My Age」を主宰するアリソン。

ベーシックアイテムを主軸とした、センスあふれる等身大のファッションスタイルだけでなく、著書やサイト、ポッドキャストを通じて発信される年齢を超越したスタイル論が人気を博している。

イサ・オースティン(Isa Austen)

アーティスト、モデルとして活躍するシアトル出身のイサ。自然をモチーフにした作品とともに、自身のアーティスティックなスタイルを発信している。

アーティストならではのクオリティ高い写真や世界観は必見!

ベアトリス・オスト(Beatrix Ost)

1940年生まれ、82歳のベアトリス。アーティスト、作家、脚本家、演出家としてアート界でマルチに活躍しているインスタグランマのひとり。幼少時にドイツからニューヨークへ移住し、現在はニューヨークとバージニア州のシャーロッツビルを行ったり来たりしながら精力的に活動中。

これまでに短編集やスタイルブックを複数上梓しているほか、制作したアートワーク、そしてジュエリー販売まで、さまざまなビジネスも成功させているパワーウーマン。

ジュディス・ボイド(Judith Boyd)

スタイル クローン(STYLE CRONE)」のブロガー兼インフルエンサーのジュディス。2011年、最愛の夫との死別をきっかけにファッションブログを立ち上げ、センスフルなスタイルがたちまち人気に。ハットマニアとしても知られ、まるでアートピースのようなユニークなハットに、大胆なジュエリーづかいを組み合わせたスタイルは右に出る者なし。

また、ニューヨークファッションウィークでは「C.R. リー」にてランウェイデビュー。どんなスタイルにも自分らしく着こなす姿に、業界からも注目を集める。

ジーン&ヴァレリー(Jean & Valerie)

NYを拠点にするスタイルブロガーコンビ、ジーン&ヴァレリー。ファッションブログ「IDIOSYNCRATIC FASHIONISTA」で一躍人気に火がつき、最近ではYoutubeにも挑戦しているよう。

カラフル&アーティなスタイリングはどれも息ぴったりで、見ているだけで活力が湧いてきそう。ヴィンテージアイテムや、新鋭アーティストの作品までを巧みにミックスしている私服はファッションというよりアートに近い!?

チポラ・サラモン(Tziporah Salamon)

2016年6月に逝去したストリートフォトグラファーの開祖、ビル・カニンガムのミューズとしても知られる、イスラエル出身のチポラ。ファッション業界からも愛され、NYのストリートには不可欠だった彼が好んで被写体として撮影することはごく稀なこと。

現在72歳のチポラは、モデル、ファッションコンサルタント、そして自身のスタイルブック「THE ART OF DRESSING」を手がけるなどさまざまな分野で才能を発揮。

イローナ・スミスキン(Ilona Smithkin)

世界最高齢!? のインスタグランマ、御年103歳を迎えるイローナ。ビビッドなオレンジヘアに、大ぶりのアクセサリーとカラフルコーデをミックスさせたハッピーファッションが人気の秘訣。

1960年代、もともとは美術の先生として勤務していた経歴をもち、現在もペイントアーティストとして活躍中。2020年には、99年間の人生を振り返る自叙伝「Ninety-Nine: Straight Up, No Chaser」が発売に。

デブラ・ラパポート(Debra Rapoport)

2014年に公開された映画『アドバンスト・スタイル そのファッションが、人生』でもお馴染みのデブラ。前出のチポラ同様、ビル・カニンガムと親交が深く、“アドバンスト・スタイル”に代表されるひとり。

もともとは帽子デザイナーとしてファッション業界に身を置き、現在ではさまざまなワークショップでのスピーカー、パフォーマー、そしてもちろん現役のハットメーカーとしても活躍中。

林莊月里(Moon Lin)

「ムーンリン」と呼ばれる、台湾のインスタグランマ。93歳にして「シュプリーム」や「ナイキ」、「アディダス」などストリートブランドをこよなく愛し、その姿が「ファンキーすぎる!」とストリートファッション界ではすでに大人気。

2020年には、インスタグラムを始めた経緯やスタイルの在り方、そして自分の人生を綴った自叙伝「媽抖:91歲的台灣第一潮嬤林莊月里」を発表している。

コリーン・ハイデマン(Colleen Heidemann)

現役モデルとしてエージェンシーと契約し、現在もブランドの広告やファッション誌で活躍するコリーン。客室乗務員のキャリアを経て、カリフォルニアのブティックでショッピングしているところを写真に撮られたことがきっかけとなり、モデルや女優として活動。

今や44万人のフォロワーを抱えるアカウントでは、モードな装いに身を包んだポストがずらり。自分らしくファッションを楽しむスタイルを通じて、エイジズムに真っ向から闘う姿勢が印象的。