ダイバーシティが求められる社会で「もうボディシェイミング(人の見た目や容姿を理由に差別したり、からかったりすること)はやめよう」と多くの人が叫んでいるにも関わらず、有名プラスサイズインフルエンサーが受けた冷酷なファットシェイミング(肥満体型への差別)が議論を巻き起こしている。

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渦中の人物となったのは、アメリカ・シカゴを拠点に活動するプラスサイズインフルエンサーのベシー・レッド(Bethy Red)。インスタグラムフォロワー数50万人以上を誇り、日々投稿されるワークアウト動画で人気を集めている。

これはtiktokの内容です。詳細はそちらでご確認いただけます。

いつものようにベシーがジムでワークアウト動画を撮影しようと準備していたところ、見知らぬ女性から「あなたは一体何をしているの?」「もしかして自分の動画を撮影しているの?」と声をかけられた。ベシーが「そうだけど……」と答えると女性は驚いたように「うそでしょ!」「なんで?」「自分の記録用とかなにか?」とベシーを質問攻めに。「ブログ用に撮影している」とベシーが返事をすると女性は堪えられないように笑い、荷物をまとめ、「じゃあ撮影を楽しんで」とまた笑いながらジムを後にした。

ファットシェイミングの様子を捉えた動画は690万回以上再生され、「ひどすぎる」「彼女は学生時代に“意地悪な女の子”だったに違いないし、大人になっても変われなかったんだろう」とベシーを擁護するコメントが殺到。さらにベシーがプライバシーのために女性の姿を四角い絵文字で隠したことについても「隠す必要はない」「こんなことをした彼女をさらすべき」という意見も多数集まった。

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これらの意見に後押しされる形でベシーは続けて無修正版の動画を投稿。すると多くの人が違う女性を「犯人だ」と指摘し、SNS上で彼女を脅したり、中傷したりする事件が発生。ベシーはあわてて動画を削除し「関係ない人を巻き込んで、傷つけるのはやめてほしい」「自分は無修正版の動画を投稿するべきではなかったし、TikTokのフォロワーたちがこんなに攻撃的になるとは思っていなかった」、そして「誰かに意地悪をされたら、理由が何であれやさしさを示すことが大切」「全員が自分の見た目以上の存在であることを忘れないでほしい」とメッセージを送った。

ベシーがファットシェイミングを受けてしまったのは悲しい事実だけど、これをきっかけにボディシェイミングやファットシェイミングに対して多くの人が意識的になり、“ありのままの自分”を受け入れ、認め合う社会に近付くことを願いたい。