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パリジェンヌがダウンを着ない理由とは? パリジェンヌの愛用コートと防寒テクニックをASK

パリジェンヌがダウンジャケットを着ないことは有名な話。そこで、極寒のパリの冬乗り切る、パリジェンヌのアウター事情をヒアリング。

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パリジェンヌ
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本格的な冬の訪れとともに、ダウンジャケットに身を包む人であふれる日本のストリート。一方、パリではダウンジャケットを着る人は圧倒的に少なく、ウールコートやレザー、ファーコートなどのアウターが主流。日本の冬よりも確実に気温が低いのになぜ? そんな素朴な疑問をパリジェンヌにぶつけてみると、ダウンに対するイメージの違いや美意識の違いが見えてきた。

パリジェンヌにとって“ダウン”とは?

street style at paris fashion week   womenswear spring summer 2021  day nine
Christian Vierig//Getty Images

パリジェンヌにとっては、ダウン=スポーツ用のアウターという意識が強い。ファッショニスタにヒアリングすると、「ダウンはスキーのときに着る服」「子供の頃に着て以来、着ていない」という回答が最も多かった。

その理由は、「ストリートすぎる」「スタイルが悪く見える」といったファッションに対する美意識にある。パリジェンヌが最も重要視するのは、自分らしさとバランス感。スタイリングで個性を表現することや、スタイルよく見せることは、防寒や機能性よりも優先順位が高いのだ。

では、パリジェンヌはダウンを着ないかわりに、どんな防寒対策をしているの? 最も支持率が高かったのが、「ユニクロ」が世界に誇る“ヒートテック”インナー。レイヤード上手のパリジェンヌは、コートの下にヒートテックやセーターを上手に重ね着している模様。ウルトラ ライト ダウンを愛用しているパリジェンヌもちらほら。

またパリジェンヌの冬のワードローブに欠かせないのが、カシミアのセーター。「パリの人は本当にカシミアが好き」「セーターの上にセーターを重ねることも」「カシミアのタートルネックが最強」など、パリジェンヌの回答からは並々ならぬカシミア愛が感じられる。

一番人気のアウターは、ウールのロングコート。ガウン風に着られるオーバーサイズのウールコートに人気が集まった。また、エコファーやムートンなど、ヴィンテージショップで購入したようなクラシックなアウターも定番人気。スカーフやニットビーニー、手袋といった冬小物をコーディネートのアクセントとして上手に取り入れるパリジェンヌも目立った。

>>ここから、おしゃれパリジェンヌ20人の主張をご紹介。

サビーナ・ソコル / アートディレクター

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Q. ダウンを着ない理由は?

「ストリートスタイルっぽくなりがちだから、あまり着用しないのは確かね。スキーなど、ウィンタースポーツを楽しむ時の必需品だけど」

Q. 愛用のお気に入りコートは?

「冬は、大きなサイズのメンズのコートをバストローブっぽく羽織るスタイルが好き。例えば、『アクネ・ストゥディオス』のようなクラシックで美しいシルエットのコートは、トレンドに左右されずタイムレスに着られるから愛用しているわ。

気温がもう少し下がると、70年代のシアリングのコートに、レッグパンツやジーンズが合わせて暖かく快適に過ごす。時代遅れになることのないスタイルだから、これらの2つのルックが大好き!」

Q. 極寒のパリを乗り切る防寒TIPSは?

「私はあまり用心深くないから、この種のアドバイスをするのに最適な人ではないかも……。厚手でも丈の短いセーターを選びがちだから、お腹が少し露出してしまっていつも寒いわ(笑)。 それでも、外からは見えない厚い靴下を履き、素敵なレザーの手袋など、常に手足を暖かく保つことは役立つTIPSだと思う」

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エカテリーナ・グラズノヴァ/「トム・グレイハウンド・パリ」バイヤー

Q. ダウンを着ない理由は?

「ダウンは比較的エレガンスな要素に欠けると思うから。パリでは、ダウンは山で過ごす冬のバカンスの時に着用するアウターというイメージが強い。街で着るには、都会的とは言えないかも」

Q. 愛用のお気に入りコートは?

「『ルメール』の重厚感のあるウールコートがお気に入り。パリの冬に完璧に合うアウターだもの! カラーパレットが美しく、細部まで精巧に計算されているから、どんなカジュアルなルックもエレガントに見せてくれる」

Q.極寒のパリを乗り切る 防寒TIPSは?

「レイヤーがカギね。防寒のためにシルク、繊細なウール、カシミヤなど自然素材を好んで着ることが多い。私の最強の防寒ルックは、『ジル・サンダー』のシルクシャツの上に『ドリス・ヴァン・ノッテン』のスーツセットアップ、『ルメール』のウールコート、最後にカシミアセーターをスカーフ代わりに肩にかけるコーディネート。あと、ロシアの女性のようにスカーフを頭に巻くのも、冷たい風や湿気から守る防寒TIPSよ」

アリス・ヴィオリエ / モデル・アクセサリーデザイナー

Q. ダウンを着ない理由は?

「とても稀ではあるけれど、ダウンを着るわ。でもやっぱり、ダウンよりも構築的で美しいカットのコートの方が好みかな」

Q. 愛用のお気に入りコートは?

「コートの下に厚手のセーターを着込むことができる、ショルダーパットの入った長くて大きめのコートがお気に入り。どんなアウターであれ、快適でいられることが大切」

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Q. 極寒のパリを乗り切る防寒TIPSは?

「『ユニクロ』のヒートテックは全色持っているほど、冬に欠かせない防寒アイテム。とても薄いから、アンダーウェアとしても機能性が高い。手袋と『アクネ ストゥディオス』のマフラーを着用すれば暖かいわ」

ソレーヌ・ララ/インフルエンサー

Q. ダウンを着ない理由は?

「小さい時でさえ、ダウンを美しいアウターだと思っていなかった。私が着たのはスキーをする時だけだったから、無意識のうちにそれと関連付けているのかもしれない。それに、ダウンはスポーツやストリートウェアの要素をもっているから、私の好みではないの」

Q. 愛用のお気に入りコートは?

「ロング丈のウールのコートが大好きでいくつか持っている。材料がしなやかで、ニュートラルなカラーであればどんなスタイルにもよく合うしね。『アンパフェ(imparfaite)』で見つけた、ヴィンテージのフォーファー(Faux Fur)のコートもお気に入りで着用回数が多い。フォー(Faux)とはいってもとても暖かいの!  新しくワードローブに増やしたいのは、シアリングのコート」

Q. 極寒のパリを乗り切る防寒TIPSは?

「少し前に発見した『ユニクロ』のヒートテックを 毎日着ている。本当に寒い日は、2着重ねてセーターの下に着ることもある。あと、カシミアは冬の保温に最適な素材ね。大きなスカーフ、ブーツ、あと手袋も! たくさんのアイテムでコーディネートを組むのを楽しむわ」

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ヴィクトリア・ガスペリ/インフルエンサー

Q. ダウンを着ない理由は?

「私の意見では、ダウンはスタイリッシュさよりも快適性を優先したアイテムだと思う。毎年新しくカッコいいモデルが登場しているのは知っているけれど、ディナーやファッション・ウィークに行く時に着用するアウターではないかな」

Q. 愛用のお気に入りコートは?

「とっても長い丈のコートが好き。素材はウールもしくはカシミアで、ニュートラルカラーか派手なグリーンなど。『マッシモ・ドゥッティ』『コス』『レネール』のコートを愛用中。『マックス・マーラ』のコートは素晴らしいと思うからいつかワードローブに加えたい!」

Q. 極寒のパリを乗り切る防寒TIPSは?

「とても寒い日には、『ウォルフォード』の厚手のボディスーツを着て、カシミアの靴下と帽子を着用するわ」

カミーユ・ウィット/イラストレーター

Q. ダウンを着ない理由は?

「確かに、パリジェンヌはダウンをあまり着ないのは事実! 私自身、ウィンタースポーツを除いて、これまでにダウンを着た記憶がないわ。生地のテクスチャーやスタイル自体が、私に似合うともあまり思えない」

Q. 愛用のお気に入りコートは?

「ヴィンテージっぽいコートが好きで、『アンパフェ(imparfaite)』で素敵なアウターを探す。冬はもっぱら、ロング丈のウールのコートの出番が多くて、お気に入りのブランドは『スール』『アメリカン・ヴィンテージ』『ベルローズ』など。ボーイフレンドのワードローブからメンズのコートを拝借することもある。もしくは、分厚くて素材の良い、防寒に優れたウールのジャケットを着ることも」

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Q. 極寒のパリを乗り切る防寒TIPSは?

「体を温めるために、ヒートテックを頻繁に着用してる。また、『ユニクロ』のウルトラ ライト ダウン”を、コートの下に着ると寒さから体を保護することができる。 『トリコット』のモヘアセーターも暖かいから大ファンなの! 冷えやすい足元には必ず靴下を忘れないわ」

アポリーヌ・チボー/フォトグラファー

Q. ダウンを着ない理由は?

「寒くい雨の日に『ナパピリ』のアウトドアアウターを着たとして、ダウンにはあまり美しさを感じられないから」

Q. 愛用のお気に入りコートは?

「『ジェラール・ダレル』のウールのロングコート、特にキャメル色はタイムレスでヴィンテージ調なところが気に入って愛用している。『ロンシャン』の白黒モノグラムのウールのコートも大好き! 『パブロ』のコートも美しいと思う。もう少し寒くなったら、『スウィルデンズ』の白いフォーファーコートを着る機会も増えそう」

Q. 極寒のパリを乗り切る防寒TIPSは?

「セーターの下にヒートテックのようなテクニカルなアンダーウェアを忍ばせる。『フロム・フューチャー』と『エリック・ボンパール』のカシミヤのセーターがとても暖かい。『セザンヌ』のシルクシャツの上にウールのセーターを合わせることも。時に寒さが厳しい日には、ボトムスはコーデュロイを選ぶわね」

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タマラ・モリー /インフルエンサー

Q. ダウンを着ない理由は?

「ダウンが嫌いなわけではないけれど、着用頻度が低いのは確かね。一応ダウンを持ってはいるけれど、ブレザーやロングコートのスタイルの方が好みかもしれない」

Q. 愛用のお気に入りコートは?

「『アクネ・ストゥディオス』の黒のシアリングコートは、寒さから完全に守ってくれる強い味方。最近は今年新調した、『ナヌシュカ』のロング丈のブレストコートを愛用中。他のアウターに関しても、この2つのブランドがお気に入り」

Q. 極寒のパリを乗り切る防寒TIPSは?

「ランジェリーブランド『ヤスミン・エスラミ』のボディスーツをたくさん持っていて、防寒のためにアンダーウェアとして着用する。環境に配慮したサステナブルなブランド『ナタリー・ドゥメイクス』のタートルネックをトップスに、最後の仕上げはカシミアのニット帽」

ディアン・カリ/ヴィンテージディーラー

Q. ダウンを着ない理由は?

「正直ダウンはあまり好きではないわ…。かわいらしいとは言えないし、あまりスタイリッシュには見えないから。防寒性が高いのは分かっているんだけど! ダウンはとても快適だから、以前ボーイフレンドのダウンを頻繁に着ていたことがあったけど、一種の罠ね(笑)。自分でダウンを個人的に購入したことはないわ」

Q. 愛用のお気に入りコートは?

「マスキュリンなロング丈のコートが大好き! とても上品で、オシャレに見せてくれるから。 もしくは、ウエストをベルトで結んで着るガウンスタイルのロング丈のコート。 今年は『ベルローズ』のコートを一着購入済み。あとは、私は冬でもトレンチコートをよく着るの。『ミュジエ』で買った真新しいトレンチコートは、とても暖かくて驚いているくらいよ」

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Q. 極寒の冬を乗り切る防寒TIPSは?

「冬はいつも『ユニクロ』のヒートテックを着ている。素晴らしい発明品だと思うわ! 薄くて肌触り良く、誰にも気付かれずに体をとても暖かく保ってくれるから、レイヤーしなくても十分防寒性がある。あとは、カシミアのセーターを選ぶ。これは私の冬の定番アイテム」

アナスタシア・マティス/インフルエンサー

Q. ダウンを着ない理由は?

「あまり魅力的で上品とは思えないから。おそらく、ほとんどのパリジェンヌが同意してくれるんじゃないかな。長めの丈のクラシックなウールやカシミアのコートを着て、スカーフを身に着ける方が好きだと思う。ただし、例外として、毎日ダウンを着用する20歳未満の若者もパリにいる。一部のパリジェンヌも、コートの下に薄手のダウンを着て、暖かく上品に保っているわ」

Q. 愛用のお気に入りコートは?

「お気に入りは、今年買った『12ストアズ』のウール素材のロングコート。オーバーサイズだから中にたくさん着込むことができるし、コート自体の防寒性も高くて、これ一枚で十分冬を乗り切れそう。『ザラ』の定番なベージュのコートも数カ月前に購入してからよく着用しているわ。生地は薄けれど、中にニットを着れば寒さから守ってくれる。

気温がそんなに低くない日には、『アニン・ビン』の短い丈のコートを。今狙っているのは『マックス・マーラ』のフォーファーコート。ダウンと同じくらい防寒性が高いし、スタイリッシュさも兼ね備えているの」

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