セレブが改名した深い＆浅い理由【ピーチズのOM(F)G！】

トランプ大統領の再選を願っているのか、2024年の大統領選出馬を公言したカニエ・ウエスト。ニューヨークで行われた経済界の会議に出席した際のコメントで、気が変わりやすいカニエなので実現するかは謎。同日に行われたコンベンションで、『フォーブス』誌の富豪リストにランクインしないことに不満を表明したカニエは会場に集まった人々に向けて、「改名するかも」と仰天発言。しかも彼が考えている名前というのが、クリスチャン・ジーニアス・ビリオネア・カニエ・ウエストというキラキラすぎるもの!?　カニエ自身の才能と存在感を世界に知らしめるためというけど、ア●としか思えない命名センス。しかもカニエほどの有名人の改名って……得があるとは思えない。

カニエ・ウエスト（Kanye West）
改名を発表した記者会見にて。

『ジョーカー』でゴールデングローブ主演男優賞を受賞したホアキン。カルト教団に所属する両親のもとで風変わりな生活を送り、家計を支えるために兄リヴァーや姉リバティとともに子役としてデビューした際は、リーフという芸名を使用していた。当時は才能ある若手俳優としてひっぱりだこだった兄の陰に隠れていて、一時はショービズ界から距離を置いていたほど。その兄から「本名のホアキンに戻すべきだ。君は僕よりももっともっと有名になる」と説得された15歳のときに、改名を決意。兄の死後に出演したガス・ヴァン・サント監督の『誘う女』にホアキン・フェニックスとして出演し、再デビューを果たしている。

ホアキン・フェニックス（Joaquin Phoenix）

1993年にいきなり、「今日から俺は！」と名前をシンボルマークに改名したプリンス。男性マークと女性マークにラッパを組み合わせたようなシンボルは誰にも（多分、本人にも）読めもしなければ発音もできないために、テレビやラジオで彼や音楽が紹介される際には「かつてプリンスと呼ばれたミュージシャン」という面倒くさい名前（？）が使われるハメに!?　所属レーベルとの確執が理由と噂されたけれど、1999年にCNNインタビューでプリンス本人が語った改名の理由は「過去と決別し、新しい人生を始めるため」というもの。しかしレコード会社との契約が終了したために、元のプリンスへと再改名。やっぱりレコード会社への不満が改名の理由だったのだ。

プリンス（Prince）

ラッパーのドレイクは元々、故郷カナダでティーン俳優としてショービズ界入りしていて、当時はオーブリー・グラハムという本名を使っていた。俳優になったきっかけが病気で働けなくなった母親に代わって生活費を稼ぐためという胸アツなもので、友人の父親が芸能エージェントだったことも幸いした。とはいえ、ドレイク自身はミュージシャン願望が強く、俳優活動を続けながらミックステープを自主制作。このときに「リアルな自分であるために」と俳優としては使っていなかったミドルネームのドレイクをラッパー・ネームにチョイス！　自身でレコードレーベルを作って２本目のテープをリリースし、ミュージック・ビデオも発表するや、これが音楽業界から注目されるきっかけとなり、現在に至っている。

ドレイク （Drake）

『IT／イット』シリーズや『ナイブス・アウト／名探偵と刃と秘密の館』といった話題作に出演しているティーン俳優ジェイデンはデビューから６年間は父方の姓であるリーバーハーを使っていたが、2018年の大晦日からは母親の苗字であるマーテル姓に改名。理由は両親の親権争いに決着がついたからで、2018年に裁判所が母親アンジェラさんにジェイデンと弟ビル君の親権を持つことを許可。この決定を受けたジェイデンはすぐにインスタグラムのアカウントをジェイデン・マーテルに更新。公開待機中だった映画のクレジットも変えられるものは、改名後の名前に変えるように手配したそう。

ジェイデン・マーテル（Jaeden Martell）

南米やアメリカで人気だったボーイズバンド「メヌード」の新メンバーとなってデビューした12歳の時は本名のエンリケ・ホゼ・マルティン・モラレス（５世）という本名を使用していたリッキー。13歳の時に母親に引き取られたタイミングで、アメリカでも通用しやすいリッキー・マーティンへと改名。モラレス家を誇りに思う父親はこれに激怒し、リッキーとはほぼ絶縁状態に!　1995年に母親にカミングアウトしたのを機に、父親にもコンタクトを取り、父子はようやく和解したそう。家系を大切にする人々にとって改名って大問題と思わせられる逸話です。

リッキー・マーティン （Ricky Martín）