忘れられない、史上最もアイコニックな33着のドレス

2018年5月にヘンリー王子と結婚したメーガン妃は、当時「ジバンシィ」でアーティスティック・ディレクターを務めていたクレア・ワイト・ケラーによる、ミニマルなボートネックのウエディングドレスで世界中を魅了。

ビヨンセがリリースし大ヒットを記録したビジュアルアルバム『レモネード』。そのなかで最も印象的だったのが、『Hold Up』のPVで見せたこの衣装だった。

マスタードイエローのラッフルドレスに身を包み、バットで思い切り車の窓を割り、ショーウィンドウを割り、消火栓を壊して歩くその姿は、今見ても清々しい。

イェール大学を卒業してすぐ『それでも夜は明ける』でブレイクし、アカデミー賞助演女優賞を受賞する（アフリカ系およびメキシコ系の女優としても、ケニア人女優としても初）など、数々の初快挙を成し遂げたルピタ。

アカデミー賞授賞式では、「プラダ」のシフォンのプリーツドレスをセレクト。このドレスは、オスカー史上最も記憶に残るドレスのひとつとして人々の脳裏に焼き付いただけでなく、ルピタが子ども向けの絵本『Sulwe』を執筆する際にも、インスピレーションを与えた。

2012年のアカデミー賞授賞式で「アトリエ ヴェルサーチェ」のベルベットドレスを着た時、アンジーはこのドレスがここまで話題になるとは予想していなかったはず。

太ももの高さまで入ったスリットを右足で披露しようとしたジョリーのこの大胆でセクシーなポーズは、ネットを大いに騒がせた。

キャサリン妃は自身の結婚式で、イギリスを代表するファッションブランド「アレキサンダー・マックイーン」のデザイナー、サラ・バートンによるクチュールドレスを着用。

袖がレースになっているこのドレスは、半世紀前にグレース・ケリーが着用したウエディングドレスにヒントを得たもの。キャサリン妃効果で、同じようなスタイルのドレスを購入する女性が急増した。

ウィリアム王子とキャサリン妃は2010年11月、約10年の交際を経て婚約を発表。この時妃は美しいサファイアの指輪と「イッサ」のラップドレスを組み合わせたことで、スタイルアイコンとなった。

当然このドレスは即完売したが、ごく小さなブランドであった「イッサ」は、人気爆発による非現実的な需要に対応しきれず、倒産に追い込まれてしまった。

伝説となったレディー・ガガの生肉ドレス。気分を害した人もいたが、21世紀で最も記憶に残るドレスのひとつであることは間違いない。

アーティストでデザイナーのフランク・フェルナンデスがデザインし、ニコラ・フォルミケッティがスタイリングを担当。ガガは、このドレスを着用することで「自らの信念のために立ち上がり、自らの権利のために戦わなければ、すぐに骨を覆っている肉片と同じくらいの権利しか持ち合わせなくなるでしょう。そして、私は肉片ではありません」というメッセージを発信したかったそう。

ミシェル・オバマがファーストレディとして臨んだ初の公式ポートレート撮影に選んだのは、「マイケル・コース」のシンプルなブラックドレスと2連のパールネックレス。残念ながらニュースになったのはこのドレスの見事な仕立てではなく、ミシェルの腕だった。

夫が大統領選に出馬中の時から、ミシェルはこのその引き締まった腕をあらわにする服を何度か着用し、そのたびに賛否両論を巻き起こした。だがこのドレスを皮切りに、いくつもノースリーブのドレスをまとってきたことは、彼女が世間の批判など気に留めていないということを証明している。

映画史上最もアイコニックなドレスのひとつと言っても過言ではないのが、2007年の映画『つぐない』でキーラ・ナイトレイ扮するセシーリアが着用した、エメラルドグリーンのシルクのドレス。手がけたのは、映画界に欠かせない著名衣装デザイナー、ジャクリーン・デュラン。

1920～1930年代のファッションの要素を取り入れた（作品の舞台は1930～1940年代）デュランのこのドレスにより、セシーリアの妹ブライオニーの記憶を通して語られるこの物語の完成度が、より高まっている。

『10日間で男を上手にフル方法』でケイト・ハドソンが着用したイエローのシルクドレスは、「キャロリーナ ヘレラ」のデザインチームと衣装デザイナーのディナ・バー＝エル。

流れるようになめらかなシルエットと大きく開いた背中が特徴のこのドレスは、2003年に映画が公開されるやいなや、瞬く間に多くの女子の憧れの存在となった。

ハル・ベリーが、映画『チョコレート』で2002年のアカデミー賞主演女優賞を受賞した際に着用。

ワインレッドのタフタ素材のスカート部分に、刺しゅう入りのメッシュ素材のトップを合わせた「エリー サーブ」のこのドレスは、今でもアイコニックな一着として語り継がれている。

映画『エリン・ブロコビッチ』の熱演で、2001年のアカデミー賞主演女優賞を受賞したジュリアが着ていたのは、この9年前に作られた「ヴァレンティノ」の白いパイピングとチュールのトレーンが特徴のクチュールドレス。

デザイナーのヴァレンティノ・ガラヴァーニは、「自身のキャリア史上最高の瞬間だった」とのちに振り返っている。

2001年のアカデミー賞授賞式でビョークが着て登場した、この白鳥ドレスを覚えている人も多いはず。

マケドニア出身のデザイナー、マラヤン・ペジョスキーがデザインしたこのドレスは、レッドカーペット史上最も奇抜かつアイコニックで、その後何週間も語り草となった。

「Google画像検索」の開発のきっかけとなったのが、このドレス。当時同社でCEOを務めていたエリック・シュミットは、「ユーザーは文字以上のものを求めていた」と述べ、実際にそのことを認めている。

ジェニファーが2000年のグラミー賞授賞式で披露した「ヴェルサーチェ」のジャングルプリントのドレス姿は瞬く間に世界中から注目を集め、ネット上でこの画像を検索する人が急増、最も人気のある検索ワードとなった。しかし、当時はこのドレスを着たジェニファーの画像をユーザーが確実に入手する方法がなく、それによりグーグル画像検索の開発へと繋がったのだそう。

このシフォン素材のドレスは、胸元が大きく開いているため、当時としてはかなりきわどいものだった。しかし、現在51歳の彼女は、これを忠実に再現したドレスで、同ブランドの2020年春夏コレクションを締めくくり、このドレスが今もなお色褪せないことを証明した。

「ディオール」のこのドレスは、ポップカルチャーに多大な影響を与えた1枚。サラ・ジェシカ・パーカーは「セックス・アンド・ザ・シティ」のシーズン3で（ナターシャのランチを台無しにするために）このドレスを初めて着て登場し、映画版『セックス・アンド・ザ・シティ2』でも再び着用している。

このドレス自体は、“ホームレス”をテーマにしたことで物議を醸したジョン・ガリアーノ時代の2000年秋冬コレクションのもの。

グウィネス・パルトロウが1999年のアカデミー賞授賞式で着用したシュガーピンクのドレスは、「ラルフ ローレン」のもので、アカデミー賞史上最も印象深いドレスのひとつとなっている。

フルレングスのタフタのスカートとシンプルなスパゲッティストラップのトップが、90年代当時のレッドカーペットの魅力を完璧に表現していた。

1997年のブリット・アワードのパフォーマンスで、スパイス・ガールズのジェリ・ハリウェルは「グッチ」の黒いミニドレスを着る予定だった。

だが、地味すぎると感じた彼女は、姉のカレンに頼んでユニオンジャックのティータオル（ふきん）をフロント部分に付けてもらったそう。こうして生まれたのが、英国ファッション史に残るこのアイコニックなドレス。