おこもり派も納得。ゆったり大人の読書ステイができる国内ホテル11
自然の静寂のなかで時間を気にせず本を読みふける……。おこもり派であれば誰しもが憧れるこんな最高のシチュエーションを叶えてくれる日本の宿を旅のプロが厳選。※2021年7月UPDATE
併設されたライブラリーで本の虫になるのもよし、温泉に浸かるのもよし、美味しいご当地グルメに舌鼓を打つのもよし。仕事や人間関係で疲れた心と体を整えるために本とお出かけしてデトックスしよう。
▼アンケートにご回答いただいた旅の識者(五十音順)
石井宏子さん
旅行作家・温泉ビューティ研究家。旅にでかけて宿に泊まることをライフワークとし、旅行作家として取材・執筆、講演など年の半分は日本・世界を旅する。温泉地の自然環境にも着目し、ドイツ・ミュンヘン大学アンゲラ・シュウ気候医学教授に学び「気候療法士」資格を取得。温泉、自然環境、食事、宿での過ごし方などを通じて、心も体もきれいになる新しい旅“ビューティツーリズム”を提唱。著書「感動の温泉宿100」(文藝春秋)も発売中。http://www.onsenbeauty.com
寺田直子さん
トラベルジャーナリスト。旅歴 30 年。訪れた国は約 90 ヶ国。ホスピタリティビジネス、世界の極上ホテル&リゾートに精通。雑誌、週刊誌、ウェブ、新聞などに寄稿する他、ラジオ出演、講演など多数。 著書に「ホテルブランド物語」(角川書店)、「ロンドン美食ガイド」(日経 BP 社 共著)、「泣くために旅に出よう」(角川書店)、「フランスの美しい村を歩く」(海教育研究所)など。 ブログ「ハッピー・トラベルデイズ」http://blog.excite.co.jp/naoterada
【兵庫県/城崎】志賀直哉ゆかりの老舗旅館。庭園を眺めながら心静かに読書できる「城崎温泉 三木屋」
小説の神様とも呼ばれた文豪、志賀直哉を初め白樺派の面々が訪れた旧き良き温泉街に佇む、創業300年の日本旅館「三木屋」は、2013年にリニューアルし、より快適にその風情を楽しめるように。滞在中に時間を忘れてゆっくりと過ごせるライブラリーは、ブックディレクター幅允孝氏が本をセレクト。下駄の音が鳴り響く賑やかな温泉街の中心にありながら、一歩足を踏み入れればそこには静かでゆっくりと時が流れる閑静な読書空間が広がります。(エル・エディターM)
【山梨県/北杜】ワーケーションにもおすすめ。お気に入りの本と過ごす高原のカフェも併設「星野リゾート リゾナーレ八ヶ岳」
自然の恵みを堪能し、自然を遊びつくす特別体験ができる「星野リゾート リゾナーレ八ヶ岳」では、文学からアートまで、お気に入りの本を読みながらコーヒーを愉しめる、寛ぎのブックストア「BOOKS&CAFE」も併設。美しい写真集や旅の本など、多彩な本がラインナップ。ゆったりとした時間のなかで、お気に入りの一冊を探すことができる。また、スキー場のゴンドラを再利用し、テレワーク用のプライベートオフィスとして使える「テレワークゴンドラ」が誕生。密になれない時代に個室で集中して仕事に取り組めると話題に。(エル・エディターM)
星野リゾート リゾナーレ八ヶ岳
住所/山梨県北杜市小淵沢町129-1Tel. 0570-073-055(リゾナーレ予約センター)宿泊料金/1 泊 24,000 円~(2 名1 室利用時1 名あたり、税込、朝食付)
https://risonare.com/yatsugatake/
【神奈川県/箱根】1万2,000冊のセンスの良い書に出会える宿「箱根本箱」
日本で最もコンセプチュアルに「本」をテーマにした宿。ただ読めるだけでなく購入できるところがポイント。客室やラウンジ(自分だけがおこもりできる隙間的な空間が秀逸)、温泉などさまざなまシチュエーションで興味のある本や、新しい本との出会いがあり、気に入れば自宅に持って帰れるのが魅力。本好きたちと出会えるカウンターのダイニングでは地産地消に特化したサスティナブルな料理を楽しむことも。ワインのセレクションも優れています。(寺田直子/トラベルジャーナリスト)
とにかく「選書」のセンスが抜群。興味をそそられる本を見つけて立ち止まると、次々と読みたくなる本が連鎖。ロビーの巨大な本棚には中へ入り込める場所があり、ベンチに座るとまた本棚。階段を上ると、さらに隠れた本棚。それぞれの選書に独特のテーマ性があるので、気が付くと、自分が考えている興味の枠を超えて、広い世界があることに気づかされます。温泉で心も体もからっぽにして、本に没頭する時間が過ごせます。(石井宏子/旅行作家・温泉ビューティ研究家)
箱根本箱
住所/神奈川県足柄下郡箱根町強羅1320-491
Tel. 0460-83-8025
宿泊料金/1室2名利用時¥18,321〜(サ込・税別・入湯税別・2食付)
http://hakonehonbako.com/
【北海道/登別】山のなかの秘密基地のような書斎で現実逃避「のぐち文庫」で贅沢な大人の一人旅を体験「望楼NOGUCHI登別」
12歳以下の宿泊が不可の大人の宿。全室展望風呂付きスイートというなんとも贅沢な空間は登別の泉質の良さとの相乗効果もあり、心から癒されます。スタイリッシュなパブリックスペース、ミニマルさが潔い大浴場もゆったりゆとりの広さ。「のぐち文庫」はオーナーである野口秀夫氏が愛読した本を並べた『オーナー文庫』と、北海道を舞台にしたミステリーをそろえた『北海道ご当地ミステリー文庫』に分かれ、この宿ならではの読書体験ができます。(寺田直子/トラベルジャーナリスト)
望楼NOGUCHI登別
住所/北海道登別市登別温泉町200番地1
Tel.0570-026-570
宿泊料金/1泊2名1室1名様料金¥34,000~(サ込・税別・入湯税別・2食付)
https://www.bourou.com/
【長崎県/雲仙】長崎市の名店「メトロ書店」が選書したライブラリーを併設「Mt.Resort雲仙九州ホテル」
歴史ある老舗温泉ホテルが一大リニューアルを行いデザイン性のあるラグジュアリーホテルに刷新。名勝「雲仙地獄谷」をのぞむ客室は半露天風呂をそなえ贅沢。この眺望はこのホテルならでは。開放的でリゾート感あふれるルーフトップラウンジには長崎の「メトロ書店」セレクトの良質な写真集などを配置。美しい本と共に豊かな旅時間が味わえます。オリジナルのままのメインダイニングでの食事も上質。できれば連泊したい愛すべき宿です。(寺田直子/トラベルジャーナリスト)
Mt.Resort雲仙九州ホテル
住所/長崎県雲仙市小浜町雲仙320
Tel. 0957-73-3234
宿泊料金/1泊1室¥27,500~(サ込・税別・入湯税別・2食付)
https://kyushuhtl.co.jp/
【富山県/春日】美術館のようなライブラリーで優雅なひとときを「春日温泉 リバーリトリート雅樂倶」
美術館のような空間で神通川を眺めるロビーの上階にセンスのいいライブラリーがあります。アート系の美しい本や洋書も揃い、大きな机でゆっくりと広げて楽しみたい本も。日頃の疲れはぜひ、ここだけの特別なスパで。お客様の体調にあわせた漢方オイルと富山県の薬草蒸しの雅漢樂トリートメントが秀逸です。夕食は宿内にある日本料理の和彩膳所「樂味」、前衛的地方料理の「Levo」へ。心豊かに北房富山の幸を楽しめます。(石井宏子/旅行作家・温泉ビューティ研究家)
富山県 春日温泉 リバーリトリート雅樂倶
住所/富山県富山市春日56-2
Tel. 076-467-5550
宿泊料金/お一人様1泊2食付¥30,000~(サ税込・入湯税別・2食付)
https://www.garaku.co.jp/
【広島県/宮浜】隠れ部屋でシャンパン片手に読書ステイ「石亭」
宮島と海を眺める中庭を囲む離れタイプの部屋は、贅沢な温泉別荘のよう。庭を散策すると、隠し部屋のようなライブラリーがあります。中へ入ると古書店でお宝探しをする気分になり、どれもこれもワクワクするタイトルばかり。都会の書店では出会えない蔵書にときめきます。誰かの書庫にお邪魔しているような錯覚になり、どんな趣味人なのだろうかと思いを馳せてしまいます。美しい盛り付けの宮島・瀬戸内の幸も楽しみな温泉宿です。(石井宏子/旅行作家・温泉ビューティ研究家)
広島県 宮浜温泉 石亭
住所/広島県廿日市市宮浜温泉3-5-27
Tel. 0829-55-0601
宿泊料金/1泊1室平日・金・日¥31,000~土・休前日¥38,000~(サ込、税別・入湯税別・2食付)
https://www.sekitei.to/
【三重県/志摩】2016年にリニューアル。読書やレコードが楽しめる名門ホテル「志摩観光ホテル ザ クラシック」
日本を代表する名門ホテル。2016年にリニューアルされたのが「ザ クラシック」。その際、誕生したゲストラウンジは英虞湾を望むテラスと数百冊の美しい写真集やアート書などをそろえたリーディングルームが秀逸。解放感あるゆったりとした空間はホテルゲストだけの贅沢な読書体験となるはず。さらに奥にはCD700 枚、レコード80 枚の中から季節にあわせて朝・昼・夜とその時間にあった音楽が聴けるリスニングルームが。デンマーク・DALI 社製の高音質スピーカーから圧倒的な臨場感の音の世界を体験でき感動します。(寺田直子/トラベルジャーナリスト)
志摩観光ホテル ザ・クラシック
住所/三重県志摩市阿児町神明731
Tel. 0599-43-1211
宿泊料金/1泊1室¥31,880~(税サ込、2食付)
https://www.miyakohotels.ne.jp/shima/index.html
【東京都/大島】漫画のラインナップも豊富。海を眺めながら読書三昧「ブッティーベッド伊豆大島」
竹芝桟橋から高速ジェット船で1時間45分で到着する都心から最も近い伊豆七島のリゾートアイランドが伊豆大島。島の中心となる元町にオープンしたのがここ。個室とドミトリーに分かれ、おすすめは海をのぞむダブルルームかツインルーム。漫画からベストセラー小説まで階段スペースからラウンジ&フロント周辺に本がぎっしり。フォトジェニックな宿でもあり美味しいコーヒーと一緒に島時間でのんびり本に親しんでください。(寺田直子/トラベルジャーナリスト)
ブッティーベッド伊豆大島
住所/東京都大島元町2-3-4
Tel. 04992-7-5972
宿泊料金/1泊1室¥12,500~(税込・シングルベッド2台あたり)
※土日祝前日またはシーズン中などは変動あり
https://bookteabed.com/ja/izuoshima/
【山形県/鶴岡】子どもも喜ぶ選書がずらり。田んぼに浮かぶ絶景ホテル「ショウナイホテル スイデンテラス」
建築家・坂 茂氏設計の宿泊滞在複合施設。山形庄内の田園に浮かぶように建つホテルには、温泉やレストランを備えています。広々としたロビーエリアの一角にあるライブラリー空間では、坂氏のアイコンともいえる「紙管」の椅子やテーブルが置かれ、田園風景を眺めながら読書が可能。また宿泊者は客室に本を持ち込むこともできるので、ゆっくりと読書を楽しむことができます。1,000冊の本がずらりと並ぶ本棚のコンセプトは「オトナもコドモ コドモもオトナ」。大人も子供も等身大の自分に出会えるような本を、ブックディレクターの幅允孝氏とともに選書した思わず手に取りたくなるようなタイトルがラインナップ。(石井宏子/旅行作家・温泉ビューティ研究家)
山形県 鶴岡 スイデンテラス
住所/山形県鶴岡市北京田字下鳥ノ巣23-1
Tel. 0235-25-7424
宿泊料金/1泊1室¥8,000~(サ税込・食事別)
https://suiden-terrasse.yamagata-design.com/