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忖度なし! 雑誌『ムー』の敏腕エディターが選ぶ、2019年超常現象大賞BEST5

超常現象を、科学的に解明しようという試みが進化してきたなか、今年40周年を迎えた雑誌『ムー』で数々の奇々怪々な情報に接触してきたエディター望月哲史さんが見た今年を代表するオカルト事件は!? 「20世紀最大の謎」ともいわれるネッシーの正体から即位礼で天候の神秘まで2020年を迎える前に振り返り。

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Urquhart Castle ruins, Scotland, UK
Massimiliano Broggi//Getty Images

超常現象① 新しい「ナスカの地上絵」を発見!

The Nazca lines from Air - the "Astronauta/Astronaut" Figure
Maria Swärd//Getty Images

山形大学が2004年から行ってきた研究から、ナスカの地上絵が新たに143点も発見したことを発表しました。魚や猿や鳥といった動物のほか、中には宇宙人や恐竜を描いたような絵もあり、古代ナスカ文明と地球外知性との交流を思わせます。ナスカ地方では長頭で独特の手足を持つ「異人類」というべきミイラも発見されており、異星人と地球人類のハイブリッドではないか、ともいわれています。

High angle view of Nazca lines, Nazca, Peru
Glowimages//Getty Images

これまで知られているハチドリやコンドルなどは40点ほど。今回の発見につながった高解像度の3Dデータと人工知能でアタリをつけてフィールドワークする手法は今後、地上絵のみならずナスカ文明の全貌に迫る技術として期待です。

超常現象② ネッシーの正体は日本人がよく食べるあのお魚

OBJECTS 11
Matt84//Getty Images

ニュージーランド・オタゴ大学のニール・ゲメル教授を中心とした科学者チームが「ネッシーの正体は巨大化したウナギだ」と発表。ネス湖周辺で採取された250のDNAサンプルを分析した結果、首長竜のDNAは発見されず、ウナギのDNAが大量に発見されたとのこと。ウナギは巨大化することもあるので、これがネッシーでは……というのですが、数々のネッシー目撃情報や写真とウナギは一致しません。

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Urquhart Castle ruins, Scotland, UK
Massimiliano Broggi//Getty Images

そもそも首長竜のDNAって特定できるの? ネッシーには大型哺乳類という説や、2億8000万年前の脊椎動物タリモンストラムグレガリウムという説もあります。爬虫類のDNAだけで「いない」と断言できるのが疑問です。それに、DNAサンプルの20%はまだ解析中で、まだ未解明の部分があるそうです。生態調査技術のアピールにネス湖を使ったと考えると、上手いですね。

超常現象③ いろいろな事情もあり……米海軍がUFOを認めた!?

これはyouTubeの内容です。詳細はそちらでご確認いただけます。
US Navy confirms UFO videos are the real deal
US Navy confirms UFO videos are the real deal thumnail
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アメリカ海軍の公式報道官がUFOの存在を認めた、と報道されました。認定されたのは2004年に戦闘機パイロットが撮影した飛行物体で、映像自体は2017年12月に機密指定が解除された情報からペンタゴンの元職員がリークしたもの。それを2019年に認めたという、時系列がややこしい話です。

Invasion Unidentified Flying Objects
ktsimage//Getty Images

世間ではついに認定!と盛り上がったわけですが、UFO研究家の間では「何を今更?」という冷ややかな対応でした。しかもこの映像について「未確認航空現象」(Unidentified Aerial Phenomena=UAP)という新たな呼称で説明したのです。「軍事統制訓練範囲の空域に進入した未承認もしくは未確認の航空機、または物体」とは、「なんだかわからないけど、飛んでいた」……丁寧にごまかしているだけですね。もちろん「宇宙人が乗っていました」なんて言うはずもないのですが、後出しでしれっと是認するスタイルで今後も通すのでしょう。

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超常現象④ インド軍がイエティの足跡を発見

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Twitter

4月30日、インド軍の公式ツイッターが「ネパールの山岳地帯でイエティの足跡を発見した」と投稿。SNSから大手メディアまで情報が駆け巡りました。足長80センチ、推定体長が5~6メートルにもなる大型獣人が歩いていた……? ヒマラヤのイエティの存在を確かにする有力な情報といえますが、ネパール軍や野生動物の専門家は「足跡はクマのものだ」と反論しています。

Himalayan peaks seen on the flight from Kathmandu to Paro, Bhutan
Emad aljumah//Getty Images

思えば、なぜインド軍が調査対象でもないイエティについて言及するのか、そしてなぜネパール軍までが反論に加わるのか? 発見されたマカルー山がネパールとチベットにまたがるエリアであることから、これはインド軍の何かしらのアピールのような気もします。未確認動物まで政治的に利用されたとしたら、ちょっと悲しいですね。

超常現象⑤ 即位礼で天候の神秘が……!!

これはyouTubeの内容です。詳細はそちらでご確認いただけます。
Japanese Emperor Naruhito's coronation ceremony at the Imperial Palace | FULL
Japanese Emperor Naruhito's coronation ceremony at the Imperial Palace | FULL thumnail
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令和元年の今年、10月22日に皇居・宮殿の正殿松の間にて即位正殿の儀が挙行されました。荘厳な儀式の模様がネット中継もされ、SNSでも関連ワードがトレンド入りするなど、令和ならではの注目の集まり方も印象的でした。

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Twitter

そんな中で、話題となったのが天気。当日は朝から雨模様でしたが、陛下が出御したころには晴れ間が! 即位礼正殿の儀がはじまったころに皇居上空に大きな虹がかかった光景はSNSで広く拡散されました。昭和天皇が晴天に恵まれたことを振り返る報道もありました。思えば、皇室の祖神は天照大神。太陽の神ですね。21世紀、令和の時代に、放送や通信を通じてリアルタイムに伝統を共有し、神秘を語り合うのは、日本の現代が凝縮されていると思います。

今回お話をお伺いした方

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望月哲史(もちづきさとし)

編集者。『ムー』本誌だけでなく、さまざまなメディア展開を担当し、『ムー公式 実践・超日常英会話』などの書籍や「創刊40周年記念 ムー展」などイベントも担当。

>>>『ムー』のオフィシャルサイトはこちら

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