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SDGsをリードするファッション業界。各ブランドの最新ニュースをキャッチ！
【ELLE ACTIVE! for SDGs】時代のムードを的確に捉えるファッション業界だけに、SDGsはもはや創造の大前提。ブランドの個性や強みを発揮した、2020年の最新事情をチェックしよう！ エル・ジャポン1月号より。
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Realization: MAKIKO OJI
ヴィンテージをリメイク！ 手作業で蘇る一点物ドレス
希少なヴィンテージドレスが、ミウッチャ・プラダの感性で現代にアレンジされたとしたら……？ そんな夢のような「ミュウミュウ」のコレクションの名は、「アップサイクルド バイ ミュウミュウ」。世界中から集められた1930～70年代のドレスやワンピースを、刺繍やリボン、スパンコールなど、ブランドお得意のロマンティックなディテールでアレンジ。まずは世界各国の一部の店舗で、80着から販売開始される。ファッション史への敬意が詰まった特別なドレスたちは、タイムレスな魅力を放ち長く活躍、するはず。
女優のエリサ・ヴィザーリも、デジタルで開催されたグリーン・カーペット・ファッション・アワード2020へ出席。ガラスパールを縫い付けたシルクのパフスリーブで、鮮やかなオレンジが'60年代らしいカクテルドレスを昇華。
オンラインでも継続中。伊ファッション協会の試み
ミラノコレクションの開催や、職人技の保護活動でも知られるイタリアファッション協会。2011年に「エコロジー・環境委員会」を立ち上げサステナビリティに邁進する同協会が、2017年より主催しているのが「グリーン・カーペット・ファッション・アワード」だ。
コロナ禍の今年は、初のオンラインでの開催を実施。伊のコンテ首相も登場するなど官民一体となった取り組みが明らかになり、ゼンデイヤが「ヴェルサーチェ」のヴィンテージドレスを着た姿も話題に。オフラインイベントは上海へと舞台を移し、10の賞が贈られた。
オンラインでは例年通りコリン・ファースが司会を担当。写真右はミュウミュウの新ラインを纏ったチェン・ラン。
キーワードは「責任ある生き方」象徴的存在のデニムも進化
次世代を見据えた「ディーゼル」から、革新的な技術を駆使した「グリーンレーベル」がお目見え！
“責任”という言葉を真剣に捉え、ブランドのシグニチャーであるデニムも環境に配慮しアップデート。化学物質は認証を取得した最小限に抑え、水使用量も従来の最大40%削減。ハイブリッド繊維やリサイクルウールで作られたスウェットやコートなど、今度のアクションにも期待大。
特別な緑のタグが目印に。デニム￥38,000／ディーゼル（ディーゼル ジャパン）
100％海洋プラスチック製！ ラグジュアリー界初ウォッチ
アメリカファッションデザイナー協会の会長としてもその手腕を披露し、モード界でSDGsを牽引している「トム・フォード」。環境負荷軽減への発言を続ける彼が着目したのが、年間800万トン以上も放出されているという海洋プラスチックごみだ。それらを100％原料とした漆黒に輝くウォッチは、環境保護へ同じ志を持つメーカーとの研究の賜物。プラスチック粒子の輸送はカーボンニュートラル、スイスでの製造も太陽エネルギーで行うなど、さすがの徹底ぶりと有言実行な姿勢が頼もしい。
「倫理的な高級品は、最高の贅沢」とトムが語るウォッチ。「トム フォード・オーシャン プラスチック・タイムピース」￥165,000／トム フォード（トム フォード ジャパン）
2030年にも選ばれるファッションとは？
デムナ・ヴァザリアの創造力が持続可能性と出合った、「バレンシアガ」の最新コレクション。無地アイテムの93.5%はサステナブル認証素材またはアップサイクルされたもの。さらにプリントベースは100％認証取得というこだわりを発揮。ジェンダーに縛られず、クラシックでタイムレスなガーメントの中に方にはまらない美しさを見つけるアプローチが、今の気分にぴったり。
クラフトとクチュールの技術を、アップサイクリングで融合。モードなクラシックアイテムの宝庫だ。パッチワークジャケットやスカートなども揃う。
さらに2021年フォール コレクションは、2031年を舞台にしたビデオゲームで発表。革新し続ける「バレンシアガ」に今後も注目だ。
SDGsは新世代の常識！ 多種多様の取り組みを展開
62万着のダウンが、新たな1着に変わるとき
「ユニクロ」は、サステナブル素材の採用や難民支援、生産工程における水などの資源使用量削減を通じ、持続可能性を追求中。2006年より尽力してきたリサイクルの取り組みを、今年は「リ・ユニクロ」としてグレードアップ！
第一弾で回収したのは、ブランドを象徴するアイテムのひとつであるダウンジャケット、その数なんと62万枚。ダウンとフェザーを100％再利用し、デザイナーのクリストフ・ルメールの感性で美しいシルエットの1着に仕立てた。
美しいニュートラルカラーのジャケットは、ルメールが手掛ける「ユニクロ ユー」から発表。リサイクル ダウン ジャケット各￥7,900／ユニクロ・ユニクロ ユー（ユニクロお客様窓口）
古着が生まれ変わる瞬間を目撃したい！
環境保護先進国である、スウェーデン発の「H&M」。各国の大学、NGOや研究機関と連携し、素材開発から生態保護活動の支援、12月に発売された「コンシャス・エクスクルーシヴ・コレクション」まで、さまざまな取り組みを実施している。
新たに衣類から衣類へのリサイクルシステム「ループ」を、ファッション小売業として初めてストックホルムの店舗に設置。古着を洗浄後、糸に加工し再び編み込み、新たな1着を生むという完全循環型技術を採用。
（写真）コンテナほどの大きさの装置で究極のリサイクルを叶える画期的な「ループ」。
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『エル・ジャポン』1月号、好評発売中！
『エル・ジャポン』1月号は、2021年の運命の大変革占いスペシャルをはじめ、豪華コンテンツが満載！ 赤西仁さんと錦戸亮さんが、「スワロフスキー」のホリデーコレクションからギフトにしたいお気に入りジュエリーをセレクト。また、人気不定期連載「エル・メン」にSuperMが登場 。韓国版「エル」が撮影したスペシャルシューティング＆インタビューがとじ込み付録に。美しいグラビアと、彼らのプロ意識や本音が垣間見えるインタビューがたっぷり16ページ。永久保存版としてお楽しみください。
