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ダイアナ妃が愛したブランドのNOW&THEN。歴史を築いた10ブランドの現在は?

ダイアナ妃と共に’80~’90年代のファッションシーンを彩った伝説的な10ブランド。その象徴的なピースやブランドの変遷を追う。

By ELLE Japan
ダイアナ妃
Getty Images

死後20年以上経った今なお、人々を魅了し続けているダイアナ元妃のスタイル。常にカメラのフラッシュを向けられる存在であったプリンセスは、ファッションが最高の表現方法であることを理解していた。 ブランドからの求愛を受け続けた彼女にはいくつかのお気に入りブランドがあり、そのブランドの歴史は彼女によって作られた。そこで、 フランス版「エル」がダイアナ元妃のお気に入りブランドのNOW & THENついて調査。

キャサリン・ウォーカー(CATHERINE WALKER)

ダイアナ妃
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THEN:ダイアナ妃の最も象徴的なブランドのひとつ。 キャサリン・ウォーカーと、夫であるサイード・サイラスによって創設されたこのブランドは、ダイアナ妃のために1000以上の洋服を制作した。 デザイナー夫婦とダイアナ妃との関係は、チャールズとの結婚から3カ月後から始まり、ダイアナ妃の警備員の制服をも手掛けるなど、長期に渡る信頼関係が構築されていた。

(写真)1988年5月、オペラ鑑賞時に「キャサリン・ウォーカー」のドレスを着たダイアナ妃。

ダイアナ妃
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1988年、パリでのディナーで「キャサリン・ウォーカー」のドレスを着用したダイアナ妃。

最も象徴的なドレス

ダイアナ妃
Getty Images

「キャサリン・ウォーカー」の代表的なドレスといえば、1989年、エルヴィス・プレスリーの衣装に似ていることから、ダイアナ妃自ら「エルヴィスドレス」と命名したこのドレス。

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現在は?

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NOW: 2010年にキャサリン・ウォーカーが亡くなった後、夫サイード・サイラスがブランドのトップを引き継ぎ、チェルシーのアトリエからクライアントに合わせて洗練された作品を提供し続けている。王室との関係は継続しており、ケンブリッジ公爵夫人キャサリン妃もよく公務でドレスを着用している。

ブルース・オールドフィールド(BRUCE OLDFIELD)

ダイアナ妃
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THEN:王室に入る前の幼稚園教諭時代のダイアナ妃は、実際の年齢よりも少し若々しく見える、長く流動的なスカートと「ローラ・アシュレイ」のドレスを好んでいた。やがてチャールズ皇太子との関係が明るみになるにつれて、ファッションを通して自身を表現することの必要性を認識し、1980年代初頭には母親がひいきにしている仕立て屋に依頼するようになった。

1981年の終わり頃まで、ダイアナ妃のためにモダンで構築的な洋服を作ったのは、ブルース・オールドフィールドという男性デザイナー。彼のおかげで、ダイアナ妃は自分のスタイルの新しい側面を見出した。少し大胆でセクシーでも、非常に洗練されたスタイルばかり。しかし、彼女はプリンセスとしての生活を放棄すると同時に「ブルース・オールドフィールド」とは離れ、よりカジュアルなワードローブにシフトした。

(写真)1988年、パーティで「ブルース・オールドフィールド」のドレスを着用したダイアナ妃。

ダイアナ妃
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1985年、メルボルン外遊の際のダイアナ妃とチャールズ皇太子。

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最も象徴的なドレス

ダイアナ妃
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ウィリアム王子誕生直後の1982年11月、ギルドホールで開催されたチャリティーファッションショーで着用した青いホルターネックドレスは、’80年代ファッションそのもの。

現在は?

NOW:ダイアナ妃のワードローブが変化したため、’90年代初頭にブランドの認知度はわずかに低下したが、今日でも引き続き人気の高いブランドである。 リアーナからシエナ・ミラー、カミラ夫人まで、顧客はメジャーであると同時にバリエーションもさまざま。

ビクター・エーデルスタイン(VICTOR EDELSTEIN)

ダイアナ妃
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THEN: 「ビバ(Biba)」でクチュリエとして経験を積み、その後「ディオール」で働いていたビクター・エーデルスタインは、息を飲むようなドレスをダイアナ妃に提供した人物。

1970年代の終わりにプレタポルテの制作を試みたが、出身地であるロンドンに戻ってクチュリエとして縫製に専念することにしたビクター。ダイアナ妃とは雑誌編集者を通して紹介され、やがて彼女のワードローブに欠かせないクチュリエとして関係が続いた。当時の多くの社交界の人々や英国王室のメンバーに衣装を提供したことでも知られている。

(写真)1983年、ブリスベンのレセプションで「ビクター・エーデルスタイン」のドレスを着たダイアナ妃。

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ダイアナ妃
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1990年のチャリティーイベントで「ビクター・エーデルスタイン」のドレスを着たダイアナ妃 。

最も象徴的なドレス

ダイアナ妃
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1985年にホワイトハウスでダイアナ妃がジョン・トラボルタと踊った時に着用したベルベットのバルドーネックドレス。 1997年にオークションで落札され、222,500ドル(約2,500万円)の値がついた。

現在は?

diana dress by edelstein
Tim Graham//Getty Images

NOW:「ビクター・エーデルスタイン」の人気は’80年代に爆発し、シーズンごとに最大150点のドレスを販売することもあったが、’90年代の初めにすべてが突然停止した。クチュールの衣装を必要とするイベントはますます少なくなり、それらを購入する機会は減少した。

1993年、ビクターは新しい情熱である絵画に集中するため、ブランドを閉鎖することを決定。

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フィリップ・サマーヴィル(PHILIP SOMERVILLE)

ダイアナ妃
© Keene Martin/PA Photos/ABACA

THEN:公式イベントへの参加では、ダイアナ妃は王室ドレスコードに従わなければならなかった。 スカートの長さからネックラインの深さまで、手袋や帽子の着用を含む厳格なルールが存在するプロトコール。

彼女が1986年に「フィリップ・サマーヴィル」の作品をテレビで見て制作依頼した時、ブランドは既に一部の階級では名の知れた存在で、年間最大50点の作品を制作していた。 1986年から1997年に亡くなるまで、フィリップはダイアナ妃のヘッドピースのほぼ全てを手掛けた。

(写真)1992年に韓国で行われた公式式典にて「フィリップ・サマーヴィル」の帽子をかぶったダイアナ妃。

ダイアナ妃
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1995年の公式記念式典で「フィリップ・サマーヴィル」の帽子を着用したダイアナ妃 。

最も象徴的なヘッドピース

ダイアナ妃
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最も注目に値するのは、1995年の軍事式典で着用したピンクの「ヴェルサーチェ」のスーツと、完璧にペアリングされた帽子。

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現在は?

philip somerville royal milliner
Tim Graham//Getty Images

NOW:2014年にフィリップが亡くなるまで、ブランドは人気があり継続していた。エリザベス女王やキャサリン妃など、王室の他のメンバーも彼のヘッドピースを愛用していた。

ベルヴィル・サスーン(BELLVILLE SASSOON)

ダイアナ妃
© PA Photos/ABACAPRESS.COM

THEN:キャサリン・ウォーカー同様、ベリンダ・ベルヴィルとデビッド・サスーンの夫婦デザイナーは、1980年代初頭にダイアナ妃のために洋服を作り始めた。彼らは、ダイアナ妃のスタイルの変化を間近で見てきた夫婦デザイナーでもある。

1981年にエリザベス2世女王に初めて会ったときのダイアナ妃は「ベルヴィル・サスーン」のセーラー風のスーツを着用していたが、同年6月の映画『 007 ユア・アイズ・オンリー』のプレミアでは赤いドレスを選んだ。よりセクシーで洗練されたスタイルに磨きをかけるため、ダイアナ妃のために70点以上の洋服を制作した。

(写真)1981年にエリザベス2世女王とチャールズ皇太子、ダイアナ妃。

ダイアナ妃
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1983年のキャンベラへの公式旅行で「ベルヴィル・サスーン」のドレスを着たダイアナ妃。

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最も象徴的なドレス

diana resting
Tim Graham//Getty Images

1981年にヴィクトリア&アルバート博物館で開催された展覧会「The Splendours Of The Gonzagas」のプレゼンテーション中に、ダイアナ妃が眠りに落ちてしまったのは有名な話。その時に着用していたのは「ベルヴィル・サスーン」のライラックボールガウン。

現在は?

designers bellville sassoon
Tim Graham//Getty Images

NOW:1987年にベリンダ・ベルヴィルが引退した後、アイルランドのデザイナー、ローカン・ムラニーが加入。2人のデザイナーは、2013年に廃業するまで王室のメンバーと多くのセレブリティのために働いた。ちなみに、「ベルヴィル・サスーン」はエリザベス女王を除いた女性ロイヤルメンバー全員に洋服を提供していた。

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