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ナタリー・ポートマン(Natalie Portman)

今週、俳優のダックス・シェパードのポッドキャスト「Armchair Expert」に出演したナタリー・ポートマン。ハリウッドが自分のセクシュアリティに及ぼした影響について語っている。ナタリーが映画『レオン』で映画界にデビューしたのは12歳のとき。少女と中年の殺し屋の親密な関係を描いたこの作品と、ピアニストの男性が13歳の少女に惹かれていく様子を描いた『ビューティフル・ガールズ』に出演したことで性的な視線が向けられるようになったと話す。当時を振り返り「子どもなのに性的対象として見られたことで、私自身の性的な関心は奪われたと思う。性的な存在になることが怖かったから」。

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『レオン』

「私が成長するに従って、多くの人は私がとても真面目で潔癖な堅物、保守的な人というイメージを強めていった。これは私が意識的に作り上げたものなの。そうすると安心できたから。尊敬されれば物として消費されることはない」。彼女はハーバード大学卒。実際に賢いのだけれど、それ以前から優等生なイメージを醸していた。それは自分を守るためだったと明かす。「性的に目覚める年齢になると自分自身の欲望を持ち、セクシャリティを探究したいと思うようになるものよ。でもそれは必ずしも安全なことではない。だから砦を築いていたのよ」。

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『ビューティフル・ガールズ』に出演した頃。ナタリー・ポートマン(Natalie Portman)

1997年、15歳のときにはウラジミール・ナボコフの小説『ロリータ』の映画化作品のオファーを受けたこともあるナタリー。それを断ったのは「実生活でも性的に翻弄する少女だと見なされたくなかったから」だと明かしている。あからさまなラブシーンがある作品を断ってきたのもすべて性的対象として見られないようにするためだったという。

これを聞いて司会者のダックスは彼女の行動はマイリー・サイラスやベラ・ソーンなどディズニーチャンネル出身のアイドルたちとは「まったく逆だ」と指摘。スクリーンでクリーンないい子を演じていたアイドルたちが、実生活ではあえて性的な言動を繰り返していると語っている。ナタリーは「まったくその通り」と同意している。

ナタリーを見てもディズニーアイドルたちを見ても、性的対象として見られたり消費されたりすることが少女たちの意識に影響を与えるのは明らか。ボディポジティブの流れや女性に対するダブルスタンダードに対する意識が高まる中で、女性のセクシャリティのあり方にも注目が集まっている。ナタリーの発言、ダックスの指摘も議論に一石を投じるものになりそう。