セレブが最期を迎えたいわくつきアドレス10
この世には、科学の力でも説明できない不可解な事件が多数存在。第一弾「呪われたハリウッドのお屋敷11」に続き、これからあげる10のお家は、“セレブの死”に関する忌まわしき噂がある、いわゆる事故物件。そんなお屋敷を世界で今も尚語り継がれる不可解なエピソードと共にご紹介。ご冥福をお祈りします。
ホイットニー・ヒューストン@9876 Wilshire Blvd, Beverly Hills, CA
歌姫、ホイットニー・ヒューストンが2012年2月に急死した場所は、ザ・ヒバリー・ヒルトンの434号室。土曜日に行われるグラミー賞のプレ・パーティでパフォーマンスする予定だった彼女はその明け方までアントラージュと大騒ぎしたあと、自室へ。数時間後にホイットニーの部屋をノックしたスタッフは返事がなかったため不安になり、ホテル警備員に連絡。鍵を開けて室内に入り、浴槽内でうつ伏せ状態の彼女を発見。救急隊員が蘇生を試みたものの、15時55分に死亡が確認された。検死で体内からはコカインをはじめ複数の薬物が検出されたが、直接の死因は心疾患とのこと。現在、編集が進んでいるホイットニーのドキュメンタリー映画には、ショッキングな秘密(美声をすでに失い、悩んでいた?)が明かされるらしく、もしかしたら自殺説が浮上するかも。
マイケル・ジャクソン@100 N. Carolwood Dr., Los Angeles, CA
スーパースターのマイケルが最期のときを迎えたのは、自宅ではなくて借りていた邸宅。持ち主はブランド「エド・ハーディー」の元CEOヒューバート・グエス夫妻で、当時3900万ドルで売りに出していたのを見に来たマイケルが気に入り、月10万ドルの家賃で借りていたそう。この屋敷に住む間に不眠症の治療を受けることになり、担当医師コンラッド・マーレイが処方した麻酔薬のせいで心停止を起こしてしまった。マイケルの死後、グエス夫妻は2900万ドルで屋敷を売りに出したが、購入希望者はなかなか現れず。スターマップ(セレブの所在地がわかる地図)の売り子が「ここでマイケルが死んだ」と吹聴したのもマイナスだった? 1800万ドルにまで値下げしてようやく売れたらしい。
ヒース・レジャー@419-421 Broome Street, NY, NY
10年前の1月に他界し、死後にアカデミー賞助演男優賞を受賞したヒース。予約で訪れたマッサージ師の女性が眠っているヒースを起こそうとして、呼吸していないのに気づいた。当時、ヒースとメアリー=ケイト・オルセンがカジュアルにデートする仲と知っていたマッサージ師が彼女に電話で指示を仰ぎ、救急車を呼んだときにはなんと約30分が経過していた!? とはいえ彼女がアパートを訪れたときにはすでにヒースは息を引き取っていたもよう。死因は鎮痛剤と抗不安薬、精神安定剤や睡眠剤などの服用で、過剰摂取というよりも薬の飲み合わせが悪かったと考えられている。彼が最後を迎えた場所は、ニューヨークのソーホー地区にある歴史的ビル。現在は高級コンドミニアムに変身し、ヒースが住んでいた4階の上から3階分ぶち抜きのトリプレックスのお値段は6000万ドル。
エイミー・ワインハウス
100年に一度の逸材と言っても過言ではない才能豊かなシンガーだったのに、2011年に惜しくも27クラブ(27歳で夭折したミュージシャンがなぜか多い)入りしてしまったエイミー。薬物に手を出したり、拒食症になったりと散々な時期を経て、ようやく立ち直ると思われていた矢先のことで非常に残念。遺体を発見した当時のボディガードによると前夜は音楽を聴いたり、テレビを観て笑ったりと楽しく過ごして午前2時くらいに就寝。午後3時過ぎに様子を見に行くとすでに他界していたそう。検死報告では血中のアルコール度数は通常の5倍で、急性アルコール中毒が死亡の原因。翌年、遺族はエイミーの家を売却。現在は賃貸物件になっていて、2年前の記録だと毎月の家賃は3,300ポンド。
プリンス@7801 Audubon Road in Chanhassen, MN
2016年4月に急死したプリンスの自宅。スターになっても生まれ故郷を愛したプリンスは、ミネソタ州ミネアポリス郊外に広大な土地を購入し、レコーディングスタジオなどを備えた豪邸ペイズリー・パークを建築。ここではファンを招くイベントなども行なっていて、奇しくも他界する数日前にはダンス・パーティーに顔を出し、ファンを喜ばせていた。死亡する2週間ほど前に体調不良を訴え、薬物依存治療の医師の診断を受ける矢先に鎮痛剤の過剰摂取が命取りとなった。ペイズリー・パークは現在、一般公開中。公式サイトでチケットを予約できるし、見学ツアーにはさまざまなランクがあるので、プリンス愛に応じたコースを選択可。ファンにとっては聖地巡礼のようなもの?
ナンシー・スパンゲン@222 W 23rd St, New York, NY
1978年10月、「セックス・ピストルズ」のシド・ヴィシャスの恋人ナンシーが刺殺体で発見されたのは、チェルシー・ホテルの100号室。凶器のナイフはシドの持ち物だったが、指紋は拭き取られた状態。しかも当のシドはナンシーの死亡時刻には睡眠薬の過剰摂取で昏睡状態にあったが、凶器が決め手となり殺人罪で逮捕される。2ヶ月近く拘留され、レコード会社が支払った保釈金によって自由の身になったシドは翌年2月、グリニッジ・ヴィレッジのアパート(@63 Bank Street, NY)でヘロインの過剰摂取で死亡……。チェルシー・ホテルは現在も変わらず営業しており、アーティストやミュージシャンの顧客も多い。
ジョージ・リーヴス@1579 Benedict Canyon Road, Beverly Hills, CA
スーパーマン役でブレイクしたジョージ・リーヴスは、TVシリーズが終了した1959年に自宅寝室で遺体で発見された。頭部に銃傷があり、足元には銃が落ちていたため自殺と断定されたものの、謎だらけ。室内に残された銃孔や薬莢によると少なくとも3発発射されていたのに階下でパーティーをしていた婚約者レオノア・レモンたちは「銃声は1発」と証言。レモンが寝室でジョージと口論していたとの噂も!? そして家はMGM社長夫人で彼が不倫をしていたトニ・マニックスに遺されたので、夫のエディが殺し屋を雇った説も浮上。ちなみにベン・アフレックがジョージを演じた『ハリウッドランド』は、他殺説を元に事件の真相を探る展開になっている。
マリリン・モンロー@12305 Fifth Helena Drive, LA, CA
1962年8月5日の午前3時、同居していた家政婦が「何かがおかしい」と感じて目を覚まし、マリリンの寝室をノックしたが返事がない。連絡を受けた精神科医が窓を蹴破って寝室に入り、ベッドで死んでいたマリリンを発見した。検死を行なった高名なトーマス野口によると、体内から検出された睡眠薬バルビツールを含む薬物が間違って摂取したとは考えられないほどの量であったという。最初は自殺と断定されたが、1973年に出版されたマリリンの伝記本で作家ノーマン・メイラーがFBIとCIAによる暗殺説を主張。ほかにも元恋人ジョン・F・ケネディをマフィアから守るためにFBI長官が仕組んだ暗殺、彼女が不倫記録をつけた手帳が原因で殺害されたなどの陰謀説が今も根強い。
ジャンニ・ヴェルサーチ@1116 Ocean Drive Northwest, Miami Beach, FL
1997年7月、連続殺人鬼アンドリュー・クナナンがジャンニに2発の銃弾を放ったのが、別荘「カーサ・カジュアリーナ」の入り口。事件から8日後にFBIやマイアミ警察に追い詰められた犯人が拳銃自殺したため、二人にどのような関係があったのか、なぜ殺されなければならなかったのかは未だに謎のまま。調査報道ジャーナリスト、モーリン・オースが書いた本を原作にしたTVシリーズ「アメリカン・クライム・ストーリー/ヴェルサーチ暗殺」によると、事件の7年前に出会ったジャンニをアンドリューが友人と信じ込んでいたもよう。一方的な思いが届かないから射殺したという噂。この別荘は彼の死後、何度か転売され、2015年に素敵なデザイナーズ・ホテルとして開業。ドラマのロケにも使われた。
ブリタニー・マーフィー@1893 Rising Glen Road, Los Angeles, CA
2009年12月に自宅バスルームで意識不明になっているところを発見されたブリタニー。数日前から風邪気味で、薬局で買った風邪薬を飲んでいたものの、すでに肺炎になっていたのが死因と検死局が発表した。貧血気味だったことも災いしたようだ。これだけなら普通だが、なんと6ヶ月後に夫サイモン・モンジャックもこの家で遺体で発見された。しかも死因は、ブリタニーと同じく肺炎と貧血!? ラブコメの新女王として人気が出始めた頃にブリトニー・スピアーズから買い取ったこの家に5年間住んだブリタニーだが、「不幸を呼ぶ気がする」と嫌っていたそう。サイモンの死後、ブリタリーの母親が「2人の死は家カビが原因」と主張し、不動産会社に売却。リフォームされてマーケットに出てるけど、いまだに買い手はいないらしい。