エル・エディターのリアルボイス①:テレワークで浮き彫りになった、カップルの問題!

くしくも当たり前の働き方になったテレワーク。自粛期間中、想定外にパートナーと同じ空間で一緒に過ごすことが増え、これまで見えなかった(見ようとしなかった)現実が浮き彫りに! 特に既婚者はこれからの関係性を考えた時間になったもよう。やっぱり“食”問題は一大事! エル・エディターのリアルな声をお届け。

30代後半/夫と二人暮らし
「こんなに一緒にいるのは初めてだったので、だんだんと3食を共にするのがおっくうに。夫は料理が絶望的できないので、皿洗いはしてくれても食事の支度は私。次第に『何もできないのに食いやがって』という荒々しい気持ちに」

30代前半/夫、子ども1人
「今までずっと優しい人だと思っていたが、実はすごく怒りっぽいことが判明。変化に弱く、ストレスが溜まっているようで、一日に何回も洗濯や皿洗いをしていた(磨くと必ずきれいになる=ストレス発散効果があるらしい)」

パートナーとの人生スタンスの違いが浮き彫りに

40代前半/夫、子ども2人
「もともと節約派の夫。浪費家の私のいい抑止力になっていますが、家族旅行を断念せざるを得なくなったら、なぜかうれしそうで。『もともと家族で海外旅行なんてお金がかかりすぎるからしたくなったし、ちょうどよかった』という本音が出てきて・・・。今後もそういうつまらない人生スタンスなんだな、と冷めた目で見ている自分がいます」

30代後半/夫、子ども1人
「なぜかご飯は私の担当のような感じになっていて、三食考えるのが苦痛でした。子どもがいるので抜くわけにもいかず、夫が毎食『どうするー?』と聞いてくるのがストレスに。一度キレたら、1、2回は作ってくれましたが、結局夫が作ると大雑把なものだったり、考えていた献立が崩れたりして(夕食に使おうを思っていた食材を昼に使われたり)。結局、テイクアウトも活用してなんとかしのぎました!」

20代後半/夫と二人暮らし
「在宅勤務中、宅配がたくさん来て私のオンラインショッピングが多いのがバレてしまった!」

20代後半/実家暮らし、彼氏なし
「岡村隆史の発言や、医療従事者への差別という話題に触れ、フェミニスト的な考えをもっていたり、立場の違う相手を理解できるパートナーを求める思いが強くなった」

40代前半/夫、子ども1人
「同じ空間にいても、存在を完全に無視する技を習得。会話が減ったけど、お互いにおおらかな気分でいられる、本当の意味で気を遣わなくていい存在になった」

30代前半/夫、子ども1人
「自粛が始まった当初、夫は在宅勤務でなく、風邪気味でも出社しようとしたり、休むか在宅勤務か会社に交渉するようにお願いしたら逆ギレされた。危機意識の違いが浮き彫りに」

40代後半/夫と二人暮らし
「どんなにうまくいっていると思っても、一緒にいすぎないほうがいいと思った。リタイア後の未来があるとしたら、お互い別々の活動の場をもっていたほうがうまくいくと確信!」

with コロナ時代の恋愛、結婚、夫婦関係
Illustration: Carole Hénaff

エル・エディターのリアルボイス②:テレワーク中、パートナーがいてくれてよかったこと!

悪いことばかりじゃない! 自粛期間をとおして愛が深まったカップルや大切なことに気づいた人もたくさん。危機の時だからこそありがたみがわかるもの!

30代後半/一人暮らし、彼氏あり
「将来が見えない関係に不安になり、緊急事態宣言が出た日に別れましたが、彼は2カ月間考えてくれて、将来も見据えた関係に復活! コロナ危機で大切なものに気づけた」

20代後半/一人暮らし、彼氏あり
「いつもより会えない分、『どれほど会いたいか、コロナが終わったら一緒にどこどこに行きたい』とか、愛を伝えてくれて、お互いの大切さを実感し、絆が深まる経験に」

予定外の同棲生活でお互いのクセを認め合い愛が深まった

20代後半/一人暮らし、彼氏あり
「予定外の“お試し同棲期間”になって、週末会うだけでは見えなかった相手の生活力を垣間見たり、お互いの生活のクセや違いを認め合うことができ、未来に向けて愛が深まりました」

30代前半/一人暮らし、彼氏なし
「男友達とはオンラインで連絡を取り、同じ映画や本の感想、価値観の共有をしていました。社会の捉え方がお互い見えて、疎遠になった人も、仲を深めた人もいます」

30代前半/夫と二人暮らし
「コロナや今後の景気などについて不安が芽生えたときに、その不安をすぐ話せたり、一緒にがんばれたり、自分とは違う視点をもったパートナーがいてくれてよかった」

30代後半/夫、子ども1人
「定年退職するまでこんなに一緒にいることはないだろうと、特に子どもとの時間を感謝しながら過ごした。家事をしない夫が料理に目覚めて、毎日昼か夜どちらかは料理担当になってくれ助かった。かなり前向きな人で見直した」

30代後半/夫、子ども1人
「もともと結婚に求めていたのは“心の平穏”。大きな期待をすることなく、小さな幸せを積み上げていく生活を望んでいたのが、コロナ禍で明確になった。譲歩や諦めを学んだ。大好き!というステージを終え、支え合わなくては!という使命感や連帯感が強くなった。2人ともまったく違うタイプなので、足りないところを埋め合わせながらあと30年以上のんびりと暮らしていければよいと思う」

with コロナ時代の恋愛、結婚、夫婦関係
Illustration: Carole Hénaff

ロックダウンのパリとニューヨーク:出会い事情を調査!

日本よりもはるかに厳しいロックダウンのなか、海外の都市の恋愛事情はどうなっていたのか? パリとニューヨークの独身女性の実態を調査。

CASE1/PARIS 27歳・PRアシスタント シングルの隔離生活では昔のオトコたちが活躍!
「30㎡のアパルトマンで一人隔離生活を送っていた。テレワークで、仕事以外の時間をオンラインヨガや部屋の片付けとか、自分のための時間がもてたのはよかった。できるだけポジティブでいようとしていたけれど、一人の時間が長引くと重い気持ちに。人との交流がないのは寂しかったし、カフェのテラスも恋しかった。最初は出会い系アプリも試してみたけど、リアルに出会えないので発展させるのが難しくて、昔カジュアルな付き合いだった男友達とエロティックな写真を送り合ったり、ビデオ通話して欲求を紛らわせたり・・・。元カレともメッセージでやり取りしていたけれど、隔離生活が終わったらお互い音信不通に」

CASE2/NEW YORK 31歳・マーケティング業 Zoomで100人合コン⁉ オンラインの出会いに挑戦!
「起業家仲間たちとイベントをはしごしていた毎日が遠い昔に思える自宅待機の日々。女友達からスピードデートに誘われ参加してみたら、Zoom上にはなんと100人近くのシングル男女が。ライフコーチによる恋愛講義のあと、3人ずつ男性がランダムに割り当てられた。一人ずつ順番に女性側からビデオ電話をかけて、10分間のお話タイムがスタート。私の1人目は、アマゾンに勤めるエンジニアチームの課長。いい感じで始まったものの、5分後に上司から電話があり中断。次はハワイに疎開中のニューヨーカー。3人目の男性は、電話に出てくれずガッカリしていたところに1人目から電話があり、40分間おしゃべり。ロックダウン中でもアクティブに出会いを求め、楽しむニューヨーカーたちの心意気を感じた」

with コロナ時代の恋愛、結婚、夫婦関係
Illustration: Carole Hénaff

不倫やポリアモリー・・・禁断の関係の行方は?

不倫やポリアモリー(複数恋愛)など、自由な環境でこそ楽しめていた関係は、ロックダウンという正反対の状況でどう変化したのか? 専門家の分析をフランス版エルからリポート。

ルシル・ベラン(ジャーナリスト)
「ポリアモリー志向の人々は、誰と閉じこもるかを急いで決めなければなりませんでした。子どもがいる場合、家族といる方を選ぶ人が多かった」。彼女自身は、子どもたちとその父親の男性とリールで過ごし、パリに住むもう一人の恋人とはフェイスタイムでやり取りしていたという。

マリー=オード・ビネ(性科学者)
「隔離生活で伝統的な夫婦への回帰が歓迎され、愛人は外へ追いやられました。夫婦の絆をつなぎ直す効果が見えた一方、不貞が発覚しても閉鎖的な空間に留まらなければならない地獄もありました」

フィリップ・ブルノ(精神科医)
「不倫の何を楽しんでいるかというと、ルールを破っている感覚です。ロックダウンでさらにスリリングになりましたが、現実に戻れば夢から覚めるでしょう」