最近熟睡できてる? 快眠のノウハウはいろいろあるけれど、自分の睡眠タイプに合った方法でないと、効果が薄いことも……。そこで今回は『ネムリノチカラ』代表ヨシダ ヨウコさんにASK! 動物になぞらえたあなたの睡眠タイプと、タイプ別快眠Tipsや便利グッズを紹介してもらいました。
まずは診断開始! あなたの睡眠タイプは?
不眠のタイプは千差万別。まずはあなたの睡眠タイプをYes/Noチャートで診断して。
あなたの睡眠タイプが分かったら、タイプ別睡眠Tipsと便利グッズをチェック!
【Index】
- A 慢性睡眠不足のキリンさん
- B 入眠障害のフクロウさん
- C 熟睡障害・起床困難のライオンさん
- D ソーシャルジェットラグのネコさん
- E 中途覚醒のハムスターさん
- F 夜間交代勤務のコアラさん
- G 早朝覚醒のリスさん
睡眠タイプA:慢性睡眠不足のキリンさん
寝始めの90分が勝負!
キリンの睡眠時間は3〜4時間程度なのだそう。つまり、眠りたいのに絶対的に睡眠不足なのが、キリンタイプというわけ。このタイプの人はとにかく忙しくて睡眠時間を削ってしまっている傾向が。昼間ぼーっとしてしまったり、意識が飛んでしまっていることはない? 解消するには、忙しい中でも効率良い睡眠を取るために寝始めの90分に注目して。
ヨウコさんからのリッチ睡眠アドバイス
「まずは睡眠不足からくるパフォーマンス低下を補うなめに、日中少しのパワーナップを取り入れて。お昼寝用の睡眠まくらはワークチェア用のクッションになったり折りたたんで使えたりする優れもの。そのうえで、短いながらも睡眠の質をあげることが大事です。炭酸系の入浴剤は体深部の体温を上げてくれるアイテム。入浴で上がった体温が、自然に落ちていくことが入眠補助に。ストレッチローラーは体の緊張をリリースするのに効果的。リラックスして眠りに入りやすくなりますよ」
レコメンドアイテム
睡眠タイプB:入眠障害のフクロウさん
脳のシャットダウンが鍵
フクロウは脳を半分ずつ休めて眠る、半休半眠の動物。つまり、フクロウタイプの人はいつも脳が覚醒していて、いざ眠ろうとしても脳がぐるぐる回転している状態。特にデスクワークが多い人にフクロウタイプが多いとのこと。寝つきが悪いこのタイプは活動時間と休息時間を棲み分けて、交感神経と副交感神経への切り替えをスムーズにし、脳をシャットダウンさせることが必要。
ヨウコさんからのリッチ睡眠アドバイス
「このタイプの人は頭が過度に働いていて、スイッチオフがうまくいかない人が多いのです。自律神経に働きかける音楽や、アロマオイルを活用して自分なりの入眠儀式をつくって。究極の方法として、AI家電のベッドを導入する手も。最新のベッドは眠る寸前まで、自分の楽な姿勢でいることが可能です。むくみ軽減や呼吸のしやすさなどを角度調整によりサポートしてくれます」
レコメンドアイテム
睡眠タイプC:熟眠障害・起床困難のライオンさん
しっかり眠れる環境づくりを心がけよう
たくさん睡眠をとっても、疲れが取れず日中もゴロゴロ。ついついメリハリのない生活になっているのがライオンタイプ。実はライオンは狩をする短い時間以外は昼でもずっとゴロゴロしている。ハンターのライオンのように短期集中で成果が出ていればいいけれど、そうでなくて日中気分がスッキリせずにパフォーマンスが落ちている場合は、睡眠環境を見直して。
ヨウコさんからのリッチ睡眠アドバイス
「ぐっすり眠れていなくて、いつも疲れているライオンさんは睡眠の環境を整えることが大切。睡眠環境を整えるために、ベッドサイドランプや湿度計で部屋の明度や湿度をコントロールしてみましょう。エアコンの温度設定をしているから大丈夫だと思うのは、間違い。エアコン表示はメーカーの設定で、実際の温度や湿度とは差があります。冬場は16度前後、湿度は50~60%が一般的な快眠環境なので、参考にしてください。また睡眠環境を整えるためには、ぜひベッドパットも使って欲しいです。今回おすすめしたパッドシーツは、医療用の脱脂綿とガーゼで作られていて肌触りが良く、マットレスも保護してくれます」
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睡眠タイプD:ソーシャルジェットラグのネコさん
ひとり時差ぼけを解消して
気ままに寝たり起きたりを繰り返し、自由気ままに生きるネコ。それと同じように時間に縛られずに物事に没頭したり、一方で寝たいときはひたすら寝てしまうような自由な行動パターンなのがあなた。夜型になりがちで、週末に疲れを溜め込むが故にベットから出られないことも。生活リズムを調整し体内時計を整えれば、週末も有効活用が可能に。
ヨウコさんからのリッチ睡眠アドバイス
「ネコタイプの人は朝キチンと起きて夜しっかり寝る普通の生活に戻すことで睡眠の質がアップします。そのためには光の力を味方につけるのが効果的。ブライトアップクロックは光で起こす目覚まし時計。そしてスイッチボット カーテンはカーテンを開けてくれるAIファニチャー。こちらはどちらも、部屋を明るくし体内時計のスイッチを入れるもの。音で起きると驚いて血圧が上がりますが、光で目覚めれば緩やかに目が覚めて体内時計が整います。入眠に関しては、お気に入りのパジャマでモードチェンジがおすすめ。吸水性がよく寝返りを妨げないものを選びましょう」
レコメンドアイテム
睡眠タイプE:中途覚醒のハムスターさん
途中で起きてしまう原因を探して
ハムスターは夜行性の動物で音に敏感。しかも睡眠サイクルは15分程度と短く、それを繰り返しつつ14時間も寝ているそう。ハムスターと同じ分断睡眠状態のあなたは、熟睡の満足感がなかなか得られない悩みがあるのかも。年齢が関係していることも多いこの悩み。解消のポイントは途中で起きてしまう原因を解き明かすこと!
ヨウコさんからのリッチ睡眠アドバイス
「カフェインは睡眠を浅くするので、このタイプの人は特に気をつけて。少なくとも夕方以降はデカフェにチェンジ。ブランケットは夜目が覚めてしまったときに、体を冷やさないように肩に掛けるなどして使います。体が冷えてしまうと再度の入眠が難しくなってしまうのです。もし途中覚醒して、ベッドの中で悶々としてしまうなら、15分を目処に一旦ベッドから出て、気持ちを切り替えることをおすすめします。また着圧ソックスは体の水分循環が良くなるので、夜中のおトイレ問題を緩和する効果も。つま先オープンタイプで、放熱できるものを選ぶのがポイント」
レコメンドアイテム
(編集部選出)
(編集部選出)睡眠タイプF:夜勤交代勤務のコアラさん
光をコントロールして体内時計を調節
コアラは日中の大半の時間を木の上で過ごし、陽の光が強い時間帯は動くことが少ないそう。そんなコアラのように、日中以外の仕事で活動している人がこのタイプ。日勤や夜勤、準夜勤など、さまざまなシフトで働く行動様式を支えるのは、しっかりとした睡眠。なかなかリッチな睡眠が取りにくいのは、日光に当たらないことも原因。
ヨウコさんからのリッチ睡眠アドバイス
「コアラさんは昼間眠らなければならない人たちなので、光と音の遮断をしっかりとすることが大切。アイマスクや耳栓を活用してください。特に耳栓はこだわって欲しいですね。高性能の耳栓はノイズキャンセリング機能もあって、しっかりと音を遮断してくれます。あとは枕や入浴などにこだわって、眠る準備を整えること。枕は高さと寝返りのしやすさが重要です。私が見たところ、多くの人が高すぎる枕で眠っています。寝返りの打ちやすさを基準に、改めて自身にフィットする高さを見直してみては?」
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睡眠タイプG:早朝覚醒のリスさん
生活サイクルを整えて朝まで眠れるように
リスは薄明薄暮性の動物のため、夕方と明け方に活動的に。だから早朝の公園でリスを見ることが多いわけ。リスタイプの人は起きるつもりがないのに、リスのように早朝覚醒してしまっている。このタイプは、早く寝すぎる問題を抱える人も多いよう。もう少し長く寝ていられるようにするためには自分に十分な睡眠時間を知り、起きたい時間から入眠する時間を逆算するとよい。
ヨウコさんからのリッチ睡眠アドバイス
「朝早く起きる人でも、睡眠不足ではない可能性もあります。超・早寝早起でも入眠の時間が前にずれているだけなら、睡眠時間は足りているわけです。ですからまずはスマートウォッチなどで眠りを計測して、自分がちゃんと睡眠がとれてるかどうかをチェックしてみましょう。もしも夜9時から朝4時までが睡眠時間で安定しているなら、それもOK。ただ、生活リズムは整えた方がいいですね。せっかく早朝に起きているなら、朝散歩をしてみては? 人間は陽の光を浴びてから15~16時間後ぐらいで眠くなるパターンがありますから、朝の光のスイッチで、自然に決まった時間に眠れるように。朝食は腸内環境を整え、ストレスを緩和するヨーグルトにすれば、美腸もかなえられて一石二鳥」
レコメンドアイテム
(編集部選出)
(編集部選出)
監修&グッズセレクトは…
ヨシダヨウコさん
ココロとカラダを整える快眠コンシェルジュ 。寝具店の娘として生まれる。20代前半にブラック企業で勤務し、極端な睡眠不足から前髪だけが真っ白になる。さらに数年前の母の介護生活からも「睡眠の重要性」を再認識し、 睡眠改善の仕事を始動。質の良い睡眠を広めるために発酵食、漢方、アロマ、リラクゼーションヘッドスパなどを学び、最近では個人の睡眠カウンセリングに加え、「入眠体操(スリープイン ストレッチ)」をしながらの睡眠研修やマインドフルネスを交え「健康経営」「安全運転支援」の一環としての睡眠改善研修に注力している。2020年9月「眠りのチカラ」(みらいパブリッシング)を出版