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アカデミー賞2021の名場面・珍場面ベスト9

感動のスピーチから苦笑いモーメント、大女優の大サービスまで、今年も事件は現場で起こっていた!

By ELLE Japan
93rd annual academy awards
Pool//Getty Images

コロナ禍で、ソーシャルディスタンスを遵守しつつ対面形式での開催となった、第93回アカデミー賞授賞式。来場ゲストの数も控えめで、例年よりは少々地味なセレモニーとなったものの、それでも名シーンがいくつか誕生。

笑いと感動のスピーチから、お口ポカーンな瞬間、多くの人が裏切られた受賞結果まで、2021年のアカデミー賞の名場面&珍場面をプレイバック。

Photos: Getty Images Courtesy of YouTube

ユン・ヨジュンの愛とユーモアに満ちたスピーチ

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Oscars 2021: Yuh-Jung Youn wins Best Supporting Actress, first-ever Korean actor to win Oscar| ABC7
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例年よりも有色人種の活躍が見受けられた今年のアカデミー賞。韓国人女優ユン・ヨジュンは、ナンシー梅木以来なんと63年ぶりに、アジア系俳優としてアカデミー賞を受賞(助演女優賞)した。

プレゼンターであり『ミナリ』のプロデューサーでもあるブラッド・ピットに対し、スピーチの冒頭で「ブラッド・ピットさん、やっとお会いできて嬉しいです。私たちが撮影中、どこにいらしたの?」とジャブ、さらに「私の名前は『ユン・ヨジョン』です。みなさん私を『ヨヨン』や『ユジョン』と呼んだりしますが、今日はみなさんを許してあげましょう」と、名前の発音を間違えたブラピたちにチクリ。

そして『ミナリ』の共演者やクリエイターたちに感謝の意を述べ、「(助演女優賞を競った)グレン・クローズに私が勝てるなんて」「私はみなさんよりちょっとラッキーだっただけ」「私を働きに行かせる2人の息子に感謝します」と語りかけ、たどたどしい英語ながらも、参列したスターと世界中の視聴者のハートをギュッと掴んだ。

メイクアップ&ヘアスタイリング賞に初の黒人女性

abc's coverage of the 93rd annual academy awards
ABC//Getty Images

『マ・レイニーのブラックボトム』のミア・ニールとジャミカ・ウィルソンが、黒人女性としては初めてメイクアップ&ヘアスタイリング賞を獲得。受賞スピーチでは、しっかりと落ち着いた口調で、世界に向けてこう述べ、喝采を浴びた。

「努力し続けた我々の先祖に感謝します。ジャミカと私はガラスの天井を打ち破り、未来への大きな期待とともにこの場所に立っています。なぜなら、黒人のトランスジェンダーの女性たち、アジア系、ラテン系、先住民の女性たちが、いつの日かここに立つのが想像できるからです」

「そしていつかそれは、珍しいとか革新的なことではなく、ただ、“いたって普通のこと”になるのです――」

ダニエル・カルーヤの受賞スピーチ

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Daniel Kaluuya gave this speech as he accepted the Oscar for Best Supporting Actor | GMA
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『Judas and the Black Messiah』(原題)で助演男優賞をゲットしたダニエル・カルーヤは、壇上でエモーショナルなスピーチを披露。

だが終盤、「人生を謳歌しないと」「僕のママはパパと出会った。彼らはセックスした。だからここに僕がいる」と語り出し、息子のスピーチを感動しながら聴いていたダニエルの母の表情もガラリと変化。「あの子何言ってんの!?」と言いながら困惑する顔が世界中に映し出され、ネットも大盛り上がりに。

式の後、ダニエルはきっと母親に怒られたはず……?

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クロエ・ジャオの快挙

93rd annual academy awards
Pool//Getty Images

監督賞を受賞したのは、『ノマドランド』のクロエ・ジャオ。これにより、非白人としてはアカデミー史上初、また『ハート・ロッカー』のキャスリン・ビグロー以来11年ぶり、史上2人目の女性に。昨年のポン・ジュノに続き、アジア系監督が2年連続で受賞することとなった。

『ノマドランド』はさらに作品賞も受賞しており、ジャオ監督は今後引っ張りだこ間違いなし。まずは、11月に公開を控えているマーベル・スタジオの超大作『エターナルズ』を楽しみに待ちたい!

フランシス・マクドーマンドの遠吠え

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Frances McDormand howls like a wolf as Nomadland wins Best Picture
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その『ノマドランド』では、主演のほかにプロデュースも手がけたフランシス。

作品賞の受賞スピーチでは、「ぜひ、私たちの映画を大きなスクリーンで観てください。あなたの知人全員を劇場に連れて行き、暗い空間で肩を並べ、今夜紹介された全作品を、観てください」と語りかけた。

そして最後に、「これをウルフに捧げます」と言ったかと思うと、オオカミのようにパワフルな遠吠えを披露。視聴者は突然のことにやや動揺したが、これはどうやら、3月に自殺してしまったマイケル・ウルフ・スナイダー(本作でサウンドミキサーを担当)への追悼の意が込められていたよう。

後ろで一緒に遠吠えするジャオ監督の姿も微笑ましい。

グレン・クローズのお尻フリフリダンス

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Watch Glenn Close Bust Out Da'Butt Dance at the 2021 Oscars
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授賞式の途中、とある懐かしのヒットソングの「題名は何というか」「それがオスカーにノミネートされたか」というミニクイズを出された、大女優グレン・クローズ。

1988年のヒット曲『Da Butt』(訳すとズバリ「お尻」)を見事に言い当て、その詳細に関する知識も披露したグレンはさらに、曲にちなんでお尻をふるダンスまでお披露目。サービス精神たっぷりに会場を盛り上げ、今年のアカデミー賞を象徴するミームの生みの親のひとりとなった。

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残念な追悼コーナー

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授賞式で毎年欠かせないのが、亡くなった映画人たちを振り返るこの企画。今年も例年通り追悼映像が流され、チャドウィック・ボーズマンやショーン・コネリー、エンニオ・モリコーネらこの世を去った偉大な才能たちを、参列者も視聴者もともに偲んだ。

だが、たくさんの故人(開催が遅れたぶん例年よりも多かったというのもあるけれど)を限られた時間内でコンパクトなスライドショーに収めようとしたためか、名前を読み取れないほど速くスライドが変わってしまう箇所もチラホラ。

さらには、2020年7月に亡くなった『glee/グリー』のナヤ・リヴェラの名がこの映像内に含まれていなかったことも、ツイッター上で大きな話題に。残念なメモリアル企画として記憶されることになった。

故チャドウィック・ボーズマン、受賞ならず

47th naacp image awards
Jason LaVeris//Getty Images

通常ならば作品賞の発表でセレモニーが閉幕となるところ、今年は主演男優賞の発表が大トリに。

“亡くなったチャドウィックが『マ・レイニーのブラックボトム』で受賞し、感動的なフィナーレとなるはず”というのが大方の予想だったところ、なんと受賞したのは、来場すらしていなかったベテランのアンソニー・ホプキンス。

『ファーザー』で『羊たちの沈黙』以来29年ぶりとなる主演男優賞に輝いたが、多くの人がこの番狂わせに戸惑い、また受賞スピーチもないまま(発表時、アンソニーは英ウェールズの自宅で寝ていたそう)、セレモニーはあっさりお開きとなってしまった――。

東西ベテラン女優のニッコリピース

93rd annual academy awards
Handout//Getty Images

『ノマドランド』で主演女優賞を勝ち取ったフランシス・マクドーマンドと、『ミナリ』で助演女優賞をゲットしたユン・ヨジュンが、授賞式後にそろってポーズ。2人の努力と才能が報われた、実にほっこりな名場面が誕生した。

ヨジュンが羽織った「コム デ ギャルソン」のMA-1と、フランシスを見つめる眼差しも、最高にクールで愛おしい!

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