監督からの侮辱を激白したハリウッド女優12人
スクリーンやテレビで活躍する女優たちが歩く道は、華やかに見えて苦難と性差別に満ちている。男優とギャラに差をつけられ、自分自身の意見をはっきり表明すれば「生意気な女」と言われてしまう。オーディションに行けば、女優に与えられる役が限られていることを実感。さらに不可能とも言える美の基準を突きつけられ、それを満たさないと悪口が……。その過酷な実態を激白した女優たちの発言を公開。
ケイト・ベッキンセイル
2001年に映画『パール・ハーバー』に出演したケイト・ベッキンセイル。監督のマイケル・ベイが彼女を抜擢した理由について、ケイトはテレビ番組「グラハム・ノートン・ショー」でこう暴露した。「映画をプロモーションしているとき、ある人がベイ監督にベン・アフレックとジョシュ・ハートネットをキャスティングした理由について聞いたの。彼はこう答えていたわ。『ベンとは前に仕事をしたことがあって、彼のことが好きだったんだ。ジョシュは男らしくて素晴らしい俳優だ』。次に私について聞かれた監督はこう言った。『ケイトはそこまで魅力的ではない。だから女性観客が嫌がらない 』って」。
ベイはその後このコメントについて、「ケイトと僕は仲がよかったから、彼女がこの話を面白がってくれると思った」と弁解している。でも2001年、映画サイト「ムービーライン」でベイ監督自身がケイトについて「美しすぎる女優は欲しくなかった」と語っていることを考えると、この弁解は説得力ゼロ。
パトリシア・アークエット
アカデミー賞でのスピーチを始め、フェミニストとしての発言も目立つパトリシア・アークエット。「ある監督が私のエージェントに『胸の大きさはそのままにあと10ポンド(4.5キロ)痩せてくれればいいんだけど 』と言ったことを覚えているわ」と雑誌『フォーチュン』に語っている。でもパトリシアはそれを拒んだ。「10ポンド痩せるなんてまっぴらだったし、痩せなかった」。
パトリシアがテレビ局の重役たちから体重について言われたのは1度だけではない。ドラマ「ミディアム 霊能者アリソン・デュボア」に出演していた頃、プロデューサーはこう言ったそう。「ハニー、少し痩せないと!」。もちろんそのときもパトリシアはこれを拒否!
メアリー・エリザベス・ウィンステッド
監督からの残酷な言葉も演技力についてのものだったら納得できる。でもドラマ「ファーゴ」のメアリー・エリザベス・ウィンステッドもかつてオーディションで体重について言われたという。遠回りな言い方ではあるけれど太っていると指摘された経験を、サイト「ザ・ラップ」のインタビューで告白している。
「ある有名な監督のオーディションを受けたの。監督は会う前に私の写真を見ていたのだけれど、それは昔撮ったものだった。そうしたら監督は私を見て南部料理をたらふく食べたんだねって言ったのよ」「私が『南部出身です』って言ったら、監督は『この写真を撮ってから南部の揚げ物料理をたくさん食べたことはお見通しだよ 』ですって。オーディションをする前だったわ。私は『ええ、そうよ、その通り、食べたわよ』って感じだった」。